金田一秀穂先生の講演を聴いてきました。場所は旗の台の昭和医大上條記念館。
この前、Charさんのライブがここであったときにフライヤーをいただいたんですよね。
金田一秀穂先生といえば、金田一ファミリーの三代目で国語のオーソリティーというイメージがあります。しかしご本人いわく、コロンビア大学などで外国人に日本語を教える日本語教師であり、日本人に国語を教える国語の先生とは別だとのこと。知らなかった!
本日のお題は、「日本語と外国語」。日本語教師の立場から、日本語の特徴、何が外国人にとって難しいのか面白いのか、日本人と外国人の日本語に対する意識の差異、日本人でも答えのわからない日本語の謎、国語の勉強とは何か、コミュニケーションとは何か、などについてお話してくださいました。
すっごく面白かった。どうしてわたしが日本語マニアなのか改めてわかった気がします。
そもそもわたしが日本語を究めようと思い立った節目といえば、小学校2年生の時代に遡ります。
NHK教育テレビで、秀穂先生のお父様の金田一春彦先生が国語の講義をなさっているのを偶然にも拝見しまして。まさに雷に打たれるような衝撃が走ったのです。国語について考えるのは、なんて面白いことなんだろうかと。
そのときわたしは、本を読むのが好きなわけでもなく、字が綺麗なわけでもなく、単なる落ちこぼれでした。にもかかわらず、あらゆる感情と現象を即座に言語化できる国語の天才になろうと思い立ったのです。意味不明ですね。
それだけ衝撃的だったんです。春彦先生のお話の面白さが。
以来わたしは春彦先生の編纂なさった国語辞典を片時も離さず持ち歩き、寝ているとき以外はずっと読んでいました。ほぼ全ページ暗記するぐらい。おかげさまで、のちにコピーライターになれましたわ。金田一先生さまさまです。
秀穂先生のお話は、国語と哲学と心理学と現象学を複合化したような内容でした。学生時代を思い出します。
思い起こすと、わたしが大学で学んだことといえば、哲学の先生の物の見方、心理学の先生の物の見方、精神分析学の先生の物の見方、現象学の先生の物の見方、文学の先生の物の見方を、それぞれ体感的に身につける訓練だったのかもしれないです。
複数の専門家の視点を自分の中に取り込むことができたとすれば、大きな財産を得たと言えます。あんまり考えたことなかったですけど、今日はそんな感慨が湧きました。
もうひとつ思い出したのが、中学2年生のときのこと。中国からの留学生が、同じクラスにいたんです。先生のご指名で、わたしが彼女の隣の席になり、授業中わからない日本語があったら噛み砕いて説明する係になりました。
我ながらそういうのは得意だったんで、毎日何を聞かれるのかとても楽しみだった記憶があります。
秀穂先生がおっしゃる通り、日本人は日本語を話せて当たり前になってるけど、外国人にしてみれば、法則が複雑すぎてわからないことだらけみたいなんですよね。そういう発見もまた楽しいものです。
英語を学んでいる今、そういう自分の国語力が案外役に立ってると感じることがあります。ほらよく言うでしょう。単語を知らなかったら、連想ゲームみたいに他の言葉で説明するといいよって。わたしはそれが得意な気がする。
まあ単語も覚えないといけないですけどね!! 「自分の知ってる言い回しだけでグルグル回すのやめろお互いに!」と今日一緒に行った英会話仲間と忠告し合いました。それな。
そう、わたしはアマゾンで首かけ式のスマホホルダーを買いましたの。これを装着していれば、寝ても起きても一日中YouTubeで単語と短文のシャドーイングができるよ! 英会話養成ギプスじゃ!
https://www.amazon.co.jp/dp/B07H27VYVT/ref=cm_sw_r_cp_api_i_LQsCDbF2RXKHQ
最近はケンドラ英会話で3時間一本勝負などしております。
https://youtu.be/OUN_37fGjVk
そんなこんなで、日本語教師ってとても面白い仕事なんだなと思いました。今から資格取ってその仕事に就くとかは考えられないですけど(だって手相の仕事やめる気ないし尚且つ歌手になるんだもん)、そういう世界があるのを知っただけでも収穫です。
今日は本当に行って良かった。楽しい一日をありがとうございました。
#講演会