「幕末太陽傳」が9/28まで無料公開中🌺

「幕末太陽傳」が期間限定で無料公開中ですとな! 日活創立113周年記念スペシャルです👍 YouTubeで9月28日まで。
https://youtu.be/opp9wk6GPYs?si=UIarzJo1aSriYGY4
大学生の頃からずっと観たかった映画。今になってひょっこりこんな機会ができるなんて。(原さんThanks!)
廓噺(くるわばなし)と呼ばれる落語をいくつも重ねた娯楽映画であり、当時の大スターがこれでもかと顔を揃える中、主演がフランキー堺という素っ頓狂な作品。
そのフランキー堺が最高に良い。おとぼけで調子が良くて嘘つきでワガママなのに誰もが彼の魅力にやられてしまう。二枚目でもないのに最後にはすごい色男に見えてくる。
品川遊廓の広い長い磨き込まれた廊下を、羽織を翻して突っ走る姿は見事なかたち。噺家も真っ青のキレキレの江戸弁。本気なのかふざけているのか、終始わからない頭の良さ。男が見ても女が見ても不可思議で魅力的な男。
こんなキャラクターを演じ切る俳優がよくぞいたものだ。脇を固める大スターたちが、本物の遊廓の働き手と客に見えてくる。
江戸ならではの価値観が、はしばしに見て取れるのも面白い。
人間の命なんて犬猫と同等ぐらいの扱いで、死んだ者はもうそこでおしまい。身分が高かろうが低かろうが、金と色の前では等しく人は弱い。よその火事は鬱憤ばらしの娯楽、花火のように目を輝かせて見物するetc.
これらは古典落語の世界に相通じる世界観でもあり、私を何度も絶望から救ってくれた価値観でもある。
人間なんて、そんなもん。
これからも私は、何度もこの世界観に触れて生き延びることとなるでしょう。
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