自由が丘の台湾茶専門店。蓮月庭。
自由が丘に相当本格的な台湾茶専門店ができました。場所はボンモマンの跡地。ピーコックの裏です。
一言で言って、ハイクオリティー!
お茶の葉の品質、器の高級感、寛げる空間、心温まる接客、所作の美しさ。何もかも素晴らしかったです。
オーナーさんは台湾人の方で、いくつものこだわりを持ちながら、押し付けがましさのない、肩の力の抜ける時間を過ごせる場所を提供してくれています。
こちらのお茶は、無農薬の高山茶(大気汚染にさらされないきれいな茶葉)だけ。花などで香り付けをしていないストレートなお茶です。
それがこんなに風味豊かで奥深く、心の奥底にまで届くような癒しを与えてくれることなど、想像さえしていませんでした。
英会話教室の皆さんと4人で行って、2種類の席茶(シーチャ)と2種類のスイーツをオーダー。席茶は台湾茶の様式によるフルセットのお茶です。
1種類で大体1500〜2000円ぐらいのお茶を2人で分けて飲む形。お一人様の場合は一人で飲める碗茶が千円ぐらい。
最初の一煎目までは、お店の人が淹れてくれます。所作が美しくて見ているだけで気持ちいい。二煎目からは自分で淹れますが簡単です。
わたしたちが選んだのは、梨山碳焙(リーシャンタンペイ)と、野生紅茶(イエシェンホンチャ)。
梨山碳焙は、高山茶の中でも最高峰と呼ばれている烏龍茶。野生紅茶は樹齢千年の樹から採れた茶葉だそうです。
工程ごとに茶葉の匂いをかがせてくれて、水気を得るごとに茶葉がぐんぐんと生命力を帯びてくるのを感じます。
梨山碳焙。
一煎目はひたすら香りよく清々しい。二煎目になると突然に風味が増幅し、旨みを豊かに感じる。
三煎目になり、なおも味わいが大きく広がり、温かみがおなかに、脳に、心にじんわり染み渡る。
四煎目も五煎目もその先も、味わいの消えることがありません。
しかも茶葉のおかわりも添えられています。飲みきれなかったのでお土産に。
一煎ごとに味わいが変化し、小さな感動が積み重なる感覚。その感動が心を癒し救ってくれる実感がありました。なんだか体調が良くなった。
野生紅茶は梨山碳焙ほど一煎ごとの変化はないのですが、感動的に美味しい紅茶であることは確か。
薔薇のようなフルーツのような華やかな香りと味を感じます。どこまでも柔らかく穏やかでいて、しっかりと味わいを残してくれる。
席茶に添えられたドライマンゴーは、収穫したてのマンゴーを砂糖を使わず24時間乾燥させただけのシンプルな製法。
砂糖を使わないドライマンゴーは抜群の美味しさ。生命力を感じる清らかな味ですね。
チーズケーキは思いのほか台湾らしさが強く感じられて、まるで旅行気分。台座の部分はナッツだらけ。フィリングはほんのり白ごまの風味。
食べ終わるまで気がつかなかったのですが、ビーガンだそうです。
花生豆花(ピーナツトウファ)は、本当にギリギリの上品な甘さで完璧。鼻に抜ける豆腐の香りに胸騒ぎがします。なんという儚さをたたえた完成度の高さ。
器は台湾でも指折りの高級品。一流の職人さんによる手作りだそうです。一部販売しているのですが、「アヒャー!」っていうお値段でしたよ。
やはり器が良いとお茶の味もますます良く感じます。ガラスの器のリーンと高い音など、たまらなく良い。
「家でもこんな茶器でお茶を淹れられたら」と、うっかり思ってしまうのですが、絶対めんどくさくてやらないからまたここに来ます!
水出し烏龍茶は簡単そうだったので茶葉を買ってきました。作るぞ〜。ただし完成するのは3日後です。
近年まれに見るレベルの寛ぎの時間でした。こういうのを癒されたっていうんでしょうか。
訪問前にホームページを見たら、台湾茶一式が2000円ぐらいだったので、少し高いかなと思っていたのですが、実際に行ったら、「このクォリティで2000円で大丈夫なんですか?」と聞きたくなるぐらい良かったです。
実際2人で飲んだら1人千円だし、何煎でも飲めるし。もちろん差し湯OKです。
こういう場所で時間を過ごすことで、人は癒されて力を再び放出できるのだと思います。自由が丘の新しいパワースポットですね。
穏やかな時間をお過ごしください。
#カフェ

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