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2019.11.09

ダイアナ・クラール、オーチャードホール初日。

ダイアナ・クラール渋谷オーチャードホール3daysの初日行ってきました。ネタバレあり。


今回は良いお席が取れた。前から5列目、ダイアナ正面。やったね! これだけ近いと小さなライブハウスで観ているようです。


3年前の昭和女子大学人見記念講堂のときはもう少し後ろの席で、なかなか熱が届いてこなくてヤキモキしたものです。しかしながら驚いたことに、前半は全く熱くならない方針でやってるだけであることが判明。そうだったのか!


実に力が抜けてるんですよ。これが良い。しかもトークも脱力系。


「えーと、この前友だちに会いに行って話したんだけどね。その友だちは60歳過ぎで本書いたり絵を描いたりしてる人で‥‥あれっ、この話つまんないわね。もういいわ、満足したっしょ。じゃ次の曲」みたいな感じ。


マジか。これでいいのか。いいのだ、大正解なんじゃないかい。ちゃんとしなくちゃダメだなんて誰が言ったの? 


「皆さん今日はジョニー・ミッチェルの誕生日なんですよ。ジョニー・ミッチェルといえば、えーとなんだろうな、もういっか。みんなわかったっしょ。んじゃ彼女の曲を歌いますよ」とおっしゃってましたので後で調べたら、誕生日今日じゃなかったよ! 11月7日だよ! 大体合ってればいいんだよ! そんなもんだな!


後半じょじょに熱を入れるところは入れて、おおむね即興でインタールードからのインタールード、インタールードでキメでフィニッシュみたいな、めちゃめちゃジャズな感じでした。これがまた良い。素晴らしい。この上なく素敵。ダイアナ姉さん、一生ついていきます。


しかも自分が歌うときだけマイクを口元に手動で持ってきて、インタールード中はマイクを遠ざけてピアノを弾いたり弾かなかったり、静止してバンドさんの演奏をフムフムと聴いていたりするのよ。手動ですか!


「あたしなんてさー、今も紙の楽譜でやってんのよ。ほらこんなにバサバサ紙がいっぱい。ときどき紙が見えなくなるんだけどね。お化けかな?」


わたしのリスニングが正しければそんなようなことをおっしゃってましたよ。まさかこんなゆるいトークをしてたなんて。3年前英語力ゼロだったわたしは全く気づいてませんでしたね。


ダイアナ姉さんの歌は、まるでロードムービーのようでした。歌詞の英語を聴き取るのはトークよりも更に難しいから、意味はあんまりよくわからないんだけど映像が見えた。ひとりジム・ジャームッシュ的な。すごくオシャレ。


ギターのアンソニー・ウィルソン氏のサウンドがまた絶品でした。これぞダイアナ・クラールってえ音。この人がやってたのか。


いやー、また歌いたい歌が増えちゃった。


開演前、トニー・ベネットの曲がずっと流れていたから、そっち系で何かやるのかなと思ったら、「ナットキングコール最高イェーイ!」て言ってた。そりゃ最高に違いないね。


渋谷に早めに着いたので、時間つぶしにカラオケでダイアナ・クラールの曲を歌いまくっていたら、5歳ぐらいの女の子がわたしの部屋のガラス扉に耳をくっつけて熱心に聴いてくれていた。あんなに熱心に聴いてくれるなんて‥‥嬉しかったぞよ。


斯くもジャズの世界はクレイジーで軽妙で奥深いようでいてどうでもよく確実にカッコイイものであるとの認識を新たにしました。良き日。


明日、明後日まだチケットあるみたいですよ。ぜひ。


写真の人は姉さんじゃなくて調律師さんです。


#ジャズ

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