« ハイフンテラスでランチ。 | トップページ | 10〜11月の手相カウンセリングのご案内。 »

2019.10.03

京中✖️mondo コラボの肉尽くしコース。

長文注意😆


京中✖️mondo コラボの肉尽くしコース食べてきました。


京中さんは京都中勢以から改名。京都市伏見区で熟成肉専門店として営業なさってます。その歴史は当代の加藤謙一さんの曾祖父様の時代から80年以上だとか。


そんな大昔から、牛肉をいかに熟成したら美味しくできるか考えてばかりいたお家なんだそうです。すごくね?


今日の日のために京都からいらしていた加藤謙一さんは、米国コロラド州立大学でミートサイエンスの修士号を取得なさり、アメリカにおける和牛の普及にも大いに貢献なさっているお方。


最近、アメリカでは和牛の美味しさが普通によく知られてきていて、いかに美味しく食べるかという研究を大学でもやってるんですってよ。アメリカっていい国だな。


そういえば、アメリカのレポーターが和牛を食べて、「我々がこれまで食べていた牛肉はサンダルの底だった!」 と言ったとかいうジョークだかなんだかがありましたね。


ま、アメリカのお肉も美味しいと思うけどね。マジで。


それはさておき、本日のメニューはこちら。


・京中式熟成 牛ハムとストラッチャテッラ

・牛肩ロース・牛バラスライスと山形お日さま農園のお野菜 ヴァポーレ

・厳選豚バラのクロッカンテと発酵キャベツのサラダ

・センボンスジのボリートとサルサ バニェット ピエモンテーゼ

・リングイネ 京中式熟成豚ハムと焼き茄子

・枝肉熟成牛ロースとポルチーニ茸の炭火焼き

・パスタ イン ブロード

・佐渡島産 黒イチジクとアチェート バルサミコ


なんのこっちゃとお思いでしょうが、要するに最初から最後まで全部お肉のコースです。


京中さんから「このお肉で」とお題を出されて、mondoさんが全力で作ったお料理のコース。


いつもそうですけど、もはやイタリア料理というよりmondo料理。ブッチギリの技量とセンス。確かに調理法はイタリア式なんだろうけど、絶対に外さない創意工夫がハンパない。


最初のお皿は、京中式熟成 牛ハムとストラッチャテッラ。


いきなり5ヶ月熟成の生ハムですよ。5ヶ月も熟成したらどうなっちゃうの?と思いますよね。これが思いもよらずシュパーッとした爽やかなお味。塩気も軽め。色合いは見事に鮮やかな赤。噛むことによって肉の生命が蘇るような、くっきり生き生きとした味でした。


牛肩ロース・牛バラスライスと山形お日さま農園のお野菜 ヴァポーレは、イタリア風のしゃぶしゃぶだった。


肉の赤身が野菜の苦味と最高によく合うロースと、脂身の甘みと肉の赤身があざなえる縄の如く華麗なバラ肉。


mondoさんは最近、ほとんどのお野菜を山形お日さま農園さんから引っ張ってきていて、その野菜の味の濃さ、強さ、苦味、甘み、渋み、青みがすべて素晴らしい。昭和の野菜の味がする。実際は昭和よりずっと進化した味なんだろうけど、妙にあの昔のほうれん草の苦みやニラの濃さを思い出してしまう。


mondoさんの素材はそういう、お金では買えないぐらいの価値のある物なんですよね。お日さま農園しかり、京中さんしかり。


話が逸れました。次のお皿は、厳選豚バラのクロッカンテと発酵キャベツのサラダ。これは簡単に言うと皮付き豚の三枚肉煮込み。だがしかし異次元の美味しさだった。


白ワインとハーブで3時間煮込み、煮込み汁がなくなるまで煮詰めて豚肉に旨みを戻し、凝縮させています。宮木シェフの「3時間煮込む」っていうのがまた、普通のと全然違う。


見てないからわからないけど、単純に弱火でトロトロ煮込んでますというだけではないはず。何かやってるんだよなー。なんなんですか宮木さん! 美味しすぎますよ!


皮のところはパリッとしてお煎餅みたいに味が濃くて、肉のところはサシがきれいに入り、柔らかくガッツリ旨く香り豊か。白いところはコラーゲンの塊。プリンプリンで良い香りがする。歯ざわりはムチムチ。見た目はエネルギーが外にふんわり出て行く系のようであったが、食べてみると内へ内へと語りかけるように響く味であった。


添えられた糠漬けキャベツとの相性が格別。必然で結ばれた関係。


続きましては、センボンスジのボリートとサルサ バニェット ピエモンテーゼ。


センボンスジっていうのは、一頭の牛から600gぐらいしか取れない希少中の希少部位。これを少量のミルポワで4〜5時間煮ています。


ウッッッマイ!!!! 他のも全部すごくすごく美味しかったんだけど、これは特にわたしの心にヒットした。きめ細やかな繊維。星屑のように浮かぶゼラチン質。淡い味付けの奥から湧き出る強い肉の旨み。完全にノックアウトされました。


上に乗ってる青いやつ(サルサ バニェット)も最高。サイゼリアのアレを思い出したけど、全く違う食べ物だった。イタリアンパセリやら野草やらニンニクやら何やら入っている。キリッとした風味と、多過ぎない水分量がナイス。


まだまだ出てきます。いえ、寧ろこれからです! プリモはリングイネ。京中式熟成豚ハムと焼き茄子。


京中さんは豚肉も素晴らしく美味しい。この熟成豚ハムの高貴な香りったらないわ。豚ハムの豊かな香りと味を立てるべく、リングイネはシンプルに脇役に徹していた。カッコイイ。


いよいよ佳境に。本日のメインは、枝肉熟成牛ロースとポルチーニ茸の炭火焼きです。


さっき来たときにテーブルの上に置いて見せてくれてた塊肉ですね。生肉を見た時点で魅了されました。圧倒的な美しさ。芸術的なサシの入り具合。


長いことわたしは赤身肉贔屓として生きてきましたが、加藤謙一さんいわく、今ちょうど赤身の時代からサシの時代に再び移りゆく転換期なのだそうです。


それも、今まであったサシ入りの肉にただ単に戻るわけではなく、今改めて最新型の極めて美味なサシ入りの肉を提供するべく、牛の育て方も変化してきているとのこと。すごーくマニアックなこともお話ししてくださいました。こういうお話が聞けたことも、今回の貴重な収穫。


そのようなお話を聞いたあとのロース肉。やっぱり京中さん最高! 宮木さんの火入れ最高! 


思えば10年も前からmondoさんで京中さんの熟成肉をいただいてきました。今日のこのロース肉は紛れもなく過去最高。水分を適度に落として旨みを熟成させるという、熟成肉本来の目的を思い出させてくれました。


一昔前は、熟成肉は熟成肉の風味がしてこそという感覚がわたしにもありました。しかし今や熟成肉は、熟成してるかどうかわからないぐらいフレッシュな風味のものこそ上等というのが新たな認識です。


このロース肉はまさにフレッシュ! 外側の焦げ目からレアな中心部に至るまで、深い旨みと澄んだ味と香りに下戸でも酔いしれるばかり。


お肉はここまで。シメのラーメンが来ました。別名パスタ イン ブロードです。とてもシンプルに、細麺に塩味のスープ。先ほどのセンボンスジを煮たときのブロスをスープにしています。


しみじみうまい‥‥。わたしはここにチャーシューと煮卵とモヤシを入れても良かったよ!


デザートは、佐渡島産 黒イチジクとアチェート バルサミコ。すごく大きいイチジクだわ。コンポートにしてないのに甘くて美味しい。バルサミコのエッセンスが余計に甘さを引き立てる。


完全なるお肉コースでございました。こんなにお肉を食べたのに重くない。非常に爽やかな食後感。幸福度はマックス振り切れました。


本当に行って良かった! この前のパスタデーもすっごく楽しかったし、ますます目が離せないmondoさんです。


今日は珍しく、初対面のお客さん同士が少しお話ししていた。この大きいテーブルになってから初めてそういう場面を見たかも。わたしは会話には不参加(笑)でも全然平気でしたー。


なんとわたくし、今月は3回もmondoに行ってしまいました。どうしても行きたかったのさ。また行きますよー。皆さんも行ってくださいね。必ず幸せになれます。


#熟成肉

F880df60dd674f48b60c258ff71066c0

|

« ハイフンテラスでランチ。 | トップページ | 10〜11月の手相カウンセリングのご案内。 »