心に響くシチリア家庭料理の温かさ。
シビックホールでコンサートを観たあと、シチリア屋で一人ごはんをしました。
イタリア料理屋ですからパスタなんですが、ごはんと呼びたくなるような温かみのあるお料理です。
こちらのお店では、大下シェフが修行なさってきたイタリアはシチリア州メッシーナ県にある小さな港町ミラッツォの郷土料理を食べられます。
それも、まかないや家庭料理で食べられている、普段着の味こそを大切にするスタンス。毎日食べても飽きない味なのは、そういう背景があるからなのですね。
大下シェフがお料理を習ったシチリアのシェフは、63歳だったと伺いました。シチリア伝統のホッコリとした味わいは、63歳のシェフから大下シェフに受け継がれ、東京の街で日本人をホッコリとさせています。愛ですね。
料理はシチリアセットというプリフィクスコースのみ。内容は月替わり。このコースを頼んだ上で、アラカルトを追加することができます。
コースの値段は3000円。選ぶ料理によって多少プラスになりますが、非常に価値ある3000円です。
こんなにも工夫を凝らしたメニューで、途轍もない手間暇をかけて、存在感がバシバシ伝わるビジュアルで、毎日でも食べたい普段着の幸せの味だなんて、そうは簡単に存在しえません。
白山通りの一本裏道にあり、昭和の民家をリノベーションしたと思われる佇まい。インターネット時代ならではの人気店のあり方だと思います。決して目立つとは言えないこの場所に、多くの食通の方々が遠方から訪問しています。
しかしこの店のメインの客層は、ごく近所の皆さんのように見受けられました。ちょっと外から覗いて空いてたから、美味しいごはん食べさせてよというノリがある。良いお店と良いお客さんで信頼関係が成り立っているのですね。
さて本日のメニューは、
前菜4種盛り合わせ(乾燥タラのサラダ、ひよこ豆のサラダ、メカジキのスフィンチョーネ、レモンのサラダ)
乾燥そら豆のズッパ(スープ)
タコのイカスミ煮(温かい前菜)
豚顔肉のトンナキッオーリ(パスタ)
仔羊のアグラッサート ハーフサイズ(追加でオーダーしたメイン)
レモンのタルト シチリア風(追加デザート)
カフェ アメリカーノ(追加カフェ)
以上の内容です。
前菜盛り合わせは、本来ウニのブルスケッタが入ってるんですが、わたしがウニを食べられないのでひよこ豆のサラダに変えていただきました。
この盛り合わせの中でメカジキのスフィンチョーネが特に美味しかった。メカジキのホコホコ感とトマトソースのピリッと感が最高にマッチしてた。港町だから魚料理が得意なのかしら。
乾燥そら豆のズッパは、温かい固形のスープ。これは毎月の定番。なんとも素朴な味わい。豆をつぶして練ってオリーブオイルとフェンネルシードをふりかけている。しみじみ美味しい。口から入ってお腹で受け止める温かい美味しさ。
タコのイカスミ煮にはビックリ! こんなに太いタコの足が、こんなに柔らかいなんて。直径4cmほどの足をナイフで切ると、あまりの柔らかさに繊維が伸びます。
タコとイカスミが何の違和感もなく引き立て合い、しっかりとした魚介の深みが感じられます。これはシチリア屋の看板メニューのひとつなのかな。良いものを選んでしまいました(^^)
豚顔肉のトンナキッオーリは、うどんのように太めの手打ちパスタ。豚の頭をそのまま入荷して、丁寧に身を集めているんだそうです。
ザ・コラーゲン! 美味美味美味美味。ぱっと見、マッシュルームと肉が半々ぐらいに入っているのかと思いました。そしたら全部肉でした。こんなにたくさん!
たいへん上質なモツ煮込みのような、ひたすら美しい味です。こういうのたまらない。どストライク☆
仔羊のアグラッサートは、コース外で頼んだメイン料理。ハーフサイズで1600円です。
激うま! うっまーーー! 柔らかああああく煮込まれた仔羊肉に、トロトロのじゃがいもを合わせて食べると、頭の中で花火が上がる。シチリア屋ぁ!
基本、塩味でシンプルなんですが、素材の持つ味の力が奥底から引き出されていて、すごいトルク感を持っています。しかし塩味が強いわけではなく、素材そのものの力でここまでやってるということに感動。
実はパスタまでで結構お腹いっぱいになってたんですが、この羊で覚醒してしまいました。
デザートも頼もう! レモンのタルト シチリア風です♪
ああーやっぱりなあ、バランスが最高。酸っぱさと甘さが両方とも花開いています。わたしはレモンケーキ愛好家なのですが、こんな風にちゃんと酸っぱいものが好き。酸っぱさ控えめはアカン。
カフェアメリカーノでお口を締めて、本日のわたくしの出来上がり。パーフェクトです。
コラーゲンたくさん摂ったし、幸せな気持ちチャージできたし、明日はますますいいことあるかもしれない(〃∇〃)
今日はコンサートのついでだったけど、今度はシチリア屋さんを目当てに春日駅で降りようと思います。
春日って自由が丘からだと遠いイメージだったけど、大岡山で三田線に乗り換えたら30分ぐらいで着いた。思ったより近い。
宮廷料理みたいなものよりも、こういう日常食に近いほうが食べたい発作が出やすいですよね。
また何度も行きたいです。良い出会いでした。感謝。
手相カウンセラーワジョリーナのホームページはこちらです。
http://www.wajorina.com/
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