夢のあるケーキが並ぶ、挑戦し続ける老舗。
果敢にも日曜午後のモンブランに突入しました。
こちらは自由が丘を代表する老舗洋菓子店にして、黄色いマロンクリームを使用したモンブランというケーキをこの世に誕生させたお店。
昭和8年創業。包装紙の絵は、創業者と親交のあった東郷青児画伯の筆によるものです。
店内喫茶室には、画伯の絵画がたくさん飾ってあります。なんという贅沢な特別感。
昔、ケーキが特別なもので、記念日しか食べることのできないお楽しみだった時代を思い出します。誰がこんなに毎日ケーキを食べるときが来ると想像したでしょうか。いや待て、毎日は少数派か。自由が丘の人は毎日食べてるよ!←嘘。
土日の喫茶室は混んでいるので、お客さんたちも気を使って早めに席を立つ人が多いです。順番待ちがあっても、案外早く座れる。平日は空いてます。
本日のオーダーは、モンブランプリンとエクレールとホットティー。
モンブランプリン 670円
「大きめのプリンに栗の甘露煮、マロンクリーム、カラメルのジュレを添え、さらにカラメルババロア、カステラ、生クリーム、カラメルソースとおいしさを重ねたプリンです」
ホームページより引用。
これは透明なプラスチックケースに入っているデザート。代表作のモンブランのカップ型バージョンと言って良いかしら。スポンジケーキは少なめです。マロンクリームと栗の甘露煮、生クリームはモンブランと同じもの。
栗の甘露煮がモロに日本的。マロンクリームも生クリームも、今どきあまりないようなモッサリとした昭和の味です。だがそれが良い。やっぱりケーキはたまに食べる贅沢品なのです。贅沢品はどっしりとしていてほしい。軽快な食感なんてのは平成のお店に任せておけば良い。
エクレール 550円
「オリジナル製法で作られるカスタードクリームにブレンドした芳醇な生クリーム、苺が重なります」
ホームページより引用。
こちらも生クリームとカスタードクリームが重め。重厚感があるケーキと言って過言ではない。しかも大きい。思う以上にカスタードクリームがたくさん詰まっていて、ガッツリ食べた気がします。シュー皮も厚め。しかし生イチゴの助けがあって、最後まで美味しく食べられます。
ホットティー
ポット入りでケーキとのセット価格600円。
普通の紅茶です。ティーバッグではなくて茶葉を漉すタイプ。値段も味も、まあこんなもんかな?
食べ終わって、すぐ会計に行ったら更に行列が増えていた。持ち帰りのケーキのコーナーも常時3人ぐらい並んでる。相変わらず大人気ですね。
この味なら、お年寄りでも子どもでも誰でも美味しいはずだから、手土産には良いですよね。自由が丘でしか売ってないもので、老舗で、パッケージが東郷青児だもの。
わたしが好んでよく手土産にするのは、焼き菓子のウィナーワッフェルです。しっとりタイプのクッキーの上に生クリームが焼き付けてあるやつ。これ大好きです。
やけにしっとり柔らかくホロホロのクッキー生地は、ココナツがアクセント。普通のクッキーと別次元の質感があります。表面の生クリームはカリカリに焼かれていて、口の中で溶けると生クリームの味になる。生クリーマーとしてはたまらない逸品。
わたしは今までにモンブランでは、モンブランよりウィナーワッフェルを買った回数のほうがずっと多い。モンブランももちろん美味しいんですけどね。
喫茶室は天井が低めで窓がなく、テーブルと椅子も昔っぽくて、正直オシャレカフェとは程遠い感じ。しかしその感じこそがここだけの味わいにもなっています。誰しもを受け入れる懐の大きさがある。
今回のモンブランプリンもそうですけど、実は新しい商品の開発もどんどんなさっているんですよね。反応イマイチだと引っ込めるのも早い。
結構面白いお店だと思うので、ときどき見に行ってみてください。クリスマスシーズンは、ショーウィンドウのデコレーションケーキのサンプルを見るだけでも幸せな気持ちになれますよ。夢のあるケーキです。やっぱりケーキは夢がなくちゃね。
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