空間も料理も手のかかった、オンリーワンのモロッコ料理店。
前から気になっていた、江古田のアンダルシアの階段をついに上がりました。ミスタードーナツの向かいの野郎ラーメンの二階にあります。
モロッコ料理とスペイン料理のお店です。食べログでの評判は良く、同じく江古田の名店シャマイム(イスラエル料理)と並び称されることもあり、シャマイムに対する印象がかなり良かったわたしなら、アンダルシアもいけるだろうと思っていました。
食べログやホットペッパー、ぐるなびなどネット上での表記はアランダルースですが、看板はアンダルシアです。謎。
なかなか上がりにくい雰囲気の階段。一階の野郎ラーメンの破壊力に押され気味でもあり、入店する勇気が出ませんでした。
思い切って二階へ行くと、思いのほか大きな空間が広がっています。入り口が二つあり、左が喫煙、右が禁煙です。それでは右へ。
なんだか豪華な天井装飾などがあり、席の配置には余裕があり、透し彫りの施されたキッチンも美しく、ずいぶん手のかかったお店なものだとひとしきり感動。
立地的にも千川通りを見渡せる三角州エリアなため、ちょっとした江古田の高樹町みたいな感じです。
メニューを見ると、サラダ、加工肉盛り合わせ、スープ、オムレツ、タジン鍋、パエリア、クスクス、オーブン料理、ピンチョスなど色々。確かにスペイン料理とモロッコ料理、両方いいとこ取りなラインナップです。
一番種類が多いのはタジン鍋。どちらかというとモロッコ寄りなんでしょうか。「うちの料理は南モロッコ地方の料理」とお店の人が言ってました。
本日の注文はこちら。
ハリラ。500円。野菜とスパイスをゆっくり煮込んだスープ。モロッコの家庭料理。
ポテトのスペインオムレツ。500円。
ビーフのクスクス。2200円。
ラスヌハーツというスパイスで煮込んだビーフと季節の野菜を、ケスカスという蒸し器で蒸している。クスクスは世界最小のパスタ。
とても美味しかったです。特にハリラとクスクスはスペシャル。オムレツは大体想定内。
ハリラは色がカレーのように見えますが、全く辛くなく、インド料理系のスパイスの味でもなく、ひたすら野菜の味を優しく引き出しているスープでした。
具材は野菜と豆と加工肉とショートパスタ。口に入る具材の加減で、ひとくちごとに味が変わる。これは絶品ですね。
「クスクスは時間かかりますけどOK?」と聞かれた。もちろんOK。40分ぐらい待ったかな。ほかのもの食べてたから平気ですが。
2200円という値段からして、少し多めかもと予想していた。結果、予想の倍ぐらい来た(笑)これは3〜4人前ですね。
食べ始めると、うわっと思うぐらい美味しい。こちらもスープと同様、スパイシーではないものの、味に柔らかな深いコクがある。飽きることがないし、濃すぎて飽和することもない。胃袋がいくつかあれば、永遠に食べていられる。
特に牛肉はフワフワに柔らかくて絶品。適度に脂身がまざり、野菜とクスクスに肉と脂の旨みが流れ込んでいる。味付けをあえてしていない野菜(かぼちゃとにんじんと豆)に生命力を感じる。
肉の上にはプルーンとアーモンドがトッピングされている。これが抜群に合う。
わたしはモロッコ料理を食べるのは3度目。最初は軽井沢の隣の御代田のカフェ・ドゥ・モロッコ(閉店)で。その次は西荻窪のタムタムで。
いずれもタジン鍋を使ったクスクス料理を食べたと記憶しているけど、それぞれに味わいが違って面白い。アンダルシアのクスクス料理は、ものすごく手間暇かけて作っているのに仕上がりは野生的でダイナミック。こういうの好きです。男前だね。
最終的にどうしても食べ切れなくて降参。「すごく美味しかったけど、どうしてもおなかいっぱいです」とお店の人に言ったら、「いけるかと思ったんだけど ね。スープとオムレツとクスクス、全部食べたらこの店のナンバーワンになれるよ!」とサムズアップされた(笑)ムリムリごめんなさい(^^;
ナンバーワンにならなくてもいい、もともと特別なオンリーワン。
というフレーズが胸に去来した。世界にひとつだけの味、これからもわたしたちに食べさせてください(^^) またチャレンジしに行きます!(チャレンジメニューのお店じゃないよっ、笑)
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