都内最高峰の銭湯。練馬区桜台、久松湯。
練馬区桜台の久松湯でひとっ風呂浴びてから、歌のレッスンに行きました。
ここは入場料460円の一般公衆浴場。昨年の大リニューアルにともない、1500mも掘って温泉を湧出させたのだそうです。
実はわたしは今までに200湯以上入湯している銭湯マニア。そんなわたしも、ここまで素晴らしい一般公衆浴場には出会ったことがありません。少なくとも都内では最高峰なんじゃないかしら。
まず、温泉が濃い。泉質は、ナトリウム一塩化物強塩温泉 高張性中性温泉です。ほんの一粒のお湯が唇に触れただけでも、ものすごく塩っぱい。深い黄土色のお湯は、湯面下2cmまでしか指が見えません。
「濃度が濃いので長湯はしないでください」と注意書きがしてあります。これは本当に気をつけないと湯あたりするわ。
そして、デザインが素晴らしい。2015年のグッドデザイン賞を受賞したそうです。
外観からして、銭湯には見えない現代建築っぽさ。内部は光と緑にあふれ、都内とは思えない解放感があります。
都内の露天風呂は、大体湯船の真上だけ切り取ったように空が見えるだけで、「これで露天と言えるのだろうか。とりあえず外気に当たれるから良しとしよう」というものがほとんどです。
ここはきちんとそれなりの空が見えます。今日はお天気が良くて、気分最高だった。
湯船は3種類のジェットバス、電気風呂、人工炭酸泉のぬる湯、水風呂、有料の日替わりシャワー、露天風呂の天然温泉がある。
これが実によくできていて。湯温、スペース設計、ジェットバスの当たり具合など、銭湯ファンの望みを細部まで研究し尽くしているかのような至れり尽くせりの仕上がり。
よくあるのが、コンセプトは良いのだけど、なんとなく頭や足の位置が落ち着かないとか。パーソナルスペースを守りきれなくて他の人が妙に気になる設計だったりとか。湯温が微妙に熱すぎたりぬる過ぎたり。
湯温ていうのはとても大事なもので、設備がシンプルでも湯温がビシッとキマってる銭湯は快楽度が高い。中目黒の光明泉などは狭いけど湯温のセンスが抜群で、本当に体が楽になる。
あと、ここの電気風呂のパルス感には驚きました! 従来の電気風呂って、ブーーンと連続的に低周波が続き、なんともいえない気持ち悪さがあったのです。
久松湯の電気風呂は、低周波治療器のようにリズミカルにパルス感が全身に伝わり、体の奥までほぐされている実感があります。こんなの初めて〜。すごいすごい。
カランは24台で、洗い場の広さは中規模ぐらい。このカランも湯の温度や出具合が良くて、ストレスがない。洗面器と椅子も、建築に合わせてシックなデザインのものだった。
すべてが人間工学に基づいて、徹底的に快楽度の高い銭湯を設計したのだと思う。
そして、設計の素晴らしさをそのままに、余計なものを置かず、きれいに保つ努力をなさっている姿勢も尊敬します。せっかく良い建築でも、生活感のある物を置いてしまうと、バランスが崩れてしまいますよね。
ここはすみずみまで美しく保たれていて、精神的にも本当に気持ちいいです。
とにかくまあ行ってみてください。わたしは練馬方面に行くたびにここに寄りたいぐらいです!
貸しタオルもあるから、ポッと行っても大丈夫ですよー。
超絶オススメ。温泉のあとは、声もよく出ます(笑)
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