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2013.07.26

目黒ブルースアレイ。楠瀬誠志郎ライブ。「Seishiro Kusunose 夏のVACANZA 2013」 ~音の避暑地~

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この夏2度、楠瀬誠志郎さんのライブを見た。一度目は、STB139スイートベイジルでのライブ。二度目は今日、目黒ブルースアレイで。タイトルは、「Seishiro Kusunose 夏のVACANZA 2013」 ~音の避暑地~

スイートベイジルでのライブは、満天の星空の下で、雨上がりのカラッとした空気を吸いながら、芝生の上で両足を伸ばして見ているみたいな気分だった。透き通った匂いのする音。特に上のほうが無限に開放されていた。そして少し雨に濡れた芝生からは、緑の匂いがした。涼しくて、大地の厚みがあって、星の光がまぶしいような夜だった。

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ブルースアレイでのライブは、きっちりリアルなライブハウスだった。濃密な、音楽との一体感。声帯のふるえや、汗と体温、気持ちまですうっと伝わるような距離感。今日の楠瀬先生はとびきり熱いなと思った。声のコンディションと心のコンディションが、いい具合でつながっている。

そういうコンディションは、一瞬の間合いに出やすいものだ。楽譜には書き表せないような、ほんの小さな音の隙間に感情が乗り移る。

何度か、ステージの上の楠瀬先生と目が合ったように感じた。私がいつもそういうことを言うと、Y先輩が「そーいうのは気のせいだから」って教え諭してくれる。

そうだよね、ファン心理だ。そうであってほしいという願いの投影。でもさあ、やっぱり見ていたってことにしちゃいます。「君に会えて、ホント、良かったと思うよ、照れるから言わない」って歌ってくれたあ!! ってことになってるよ、私の中で(笑)そういうY先輩のことも指さしてくれてたと思うんだけどなあ〜。

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まーまーまーそういうのは誰が相手だからとか関係なしに指さしたり笑ったりするものですよね。というのもわかります。

ただ楠瀬先生の歌は、その場にいるすべての観客一人一人に向かって、本気で届けようとしているのだけは確信できる。

あり得ないぐらい超絶うまい歌唱力を元手として、むしろそれは一切の疑いのない大前提で、その上で一瞬一瞬、どんな音を作って、どんな空気にして、どんなエネルギーをそこにいる人に与えるのか、描ききっている。どんな色で、どんな味がして、どんな感触なのか。まるでソワニエの嗜好を知り尽くした料理人のように、受け手のことをよく考え、よく知っている。

聴き手は数百人もいるというのに、どうしてそれができるんだろうか? それが楠瀬先生の、アーチストとしての才能なんだろうか。本当にすごい人なんだなと思う。

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ライブの前日、楠瀬先生はテレビに出た。ボーカリストとして、ボイストレーナーとして、どちらにも主軸を置かないで、よくばりだけどあえて全部をバランス取りながら成功をしていきたいと、先生は語った。

この道一筋だけじゃない生き方っていいなって思う。色んな人の話を聞いたり、本を読んだりしていると、この先の社会は多様な働き方、多様なソサエティ、多様な生活観を持って生きていく時代がまもなく来るのだろうと感じる。もう実際、そんな形が始まってきているだろうし。

楠瀬先生は、声というテーマを出発点として、これからますます多様な活躍をなさっていくことでしょう。私も活動の幅を広げたいな。なんだか漠然と、そんなイメージが湧いてくる。夢みたいに思っていたことも、今の私ならできるのかもしれないと、いくつかはすぐに思い浮かべることができた。

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楠瀬先生は、いつも過去よりも未来を見せてくれる人だ。私はそういう人が好き。懐かしいという言葉は少し苦手。いつも未来を見ていたい。私も楠瀬先生も、そこそこいい年齢だけど、まだ過去に生きるほど退屈してない。それに、未来の世の中で、自分が何をできるのか、そこで何を知り、何を経験できるのか、そっちのほうがワクワクするし、大切に思える。

ライブの中盤で、楠瀬先生がメンバーの皆さんに、「夏といえばこの一品て、なあに?」と質問した。私はクールミント系の入浴剤だな。熱いお湯にドバドバ入れて、少しずつ水を加えて、最終的におなかこわすぐらい冷たくする。これがいいんだな。ボディソープも夏はシーブリーズのスカスカするやつに変える。寒い!冷える!

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もう夏も半分終わりですね。

楠瀬先生には、来年も再来年もその先もずっと、真夏に素敵なライブをやってほしい。いつか本物の星空の下で、芝生に両足を伸ばして聴けるといいな。

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