今日のランチは、上海わんたん「食彩厨房」に行ってきました。
昨日、ケララの風でお食事会をしたとき、オーナーさんに紹介していただいたお店。
あの美味しいケララの方がご推薦とあっては! いてもたってもいられず、食事会の翌日のお昼にもう行ってしまった。
私の家からは自転車で10分という地元にもかかわらず、ケララで教えてもらうまでこのお店を知らなかった。すぐ近くの手打ち蕎麦 長寿庵や、からあげ弁当の鳥久にはよく行ってるのにね〜。バス通りから一本裏に入った細い道にあるのだ。
という、ちょっとわかりにくい場所ながら、わざわざ探し当てていくだけの味だと思った。本当に美味しかった! そんなにわんたんに詳しいわけでもないけど、少なくとも私が今まで食べたわんたんの中で一番美味しかった。
お店は4席のカウンターのみで、ご近所の方のテイクアウト需要が大きいようだ。
メニューはシンプル。
椎茸わんたん(8個)550円
海老わんたん(8個)650円
椎茸・海老ミックス(各4個)600円
上海春巻き(1本)130円
おつまみ各種 180円
青島ビール(小瓶)380円
甕出し紹興酒(グラス)400円
コカコーラ 200円
オレンジジュース 200円
そうです、ご飯類、麺類はなし。私も行くまでは、わんたんだけでおなかいっぱいになるんだろうかと心配だったけど、実際ミックスわんたん8個食べたら苦しいほどおなかいっぱいになった。想像以上のボリューム。この状況でごはんは入りません〜。
これだけの味とボリュームでこの価格は素晴らしい。
量は標準が8個で、4個から12個まで調整してもらうこともできるのだそうだ。
最初に頼んだのは、おつまみの「鶏肉の紹興酒漬け」。これが180円とは、ずいぶん良心的。冷製の鶏肉を美味しくいただけた。
もう一つ欲ばって頼んだのが、冷や奴。辛味噌と長ネギ、小口ネギ、ザーサイを薬味にして食べる。辛味噌がいい味だ〜。けっこう辛いけど美味しい。
つまみを食べながら、ご主人と奥さんとお話をした。何しろこのお店は厨房が全部丸見え。目の前で1から10まで作ってくれる。わんたんを茹でる大鍋をガンガンに沸騰させて、わんたんを投入! 茹であがったわんたんを上げて、スープを入れた丼に入れたら完成!
ご主人は日本の方で、奥さんは上海出身の方。お二人ともとても気さくで明るい。ご夫婦の穏やかな話しぶりに心が和む。
しばらくして、春巻きとわんたんがほとんど同時に来た。
わあ〜〜〜〜! 美味しそう〜〜〜。いい匂い。そしてその圧倒的なボリュームにビックリ。こんなに大きな丼いっぱいに!
さて一口目はスープから。
半透明の豚骨ベースのスープは、脂の旨みを塩でしっかりと引き出しつつ、癖をそぎ落としたさらっとした仕上がりになっている。
わんたんを支える屋台骨としての役割に徹しているのでしょう。このスープだけでも「ああ、美味しい」としみじみつぶやいてしまう。
わんたんは具が非常に多く、わんたんというより水餃子のイメージに近いほどの量が包まれている。皮は餃子ほど厚みはなく、わんたん特有の皮のしなやかさを味わえる。
次の二枚、わんたんの具の写真は、お持ち帰りのわんたんを買って帰り撮りました。
海老わんたんは、プリプリというよりもっと野性的にボリボリと身の弾力を噛みしめる感じ。海老のまわりにお肉もたっぷりで、肉汁と海老汁のうまみがドビャーっと出てくる。それはそれはもう大変なことになってる。
椎茸わんたんは、肉の味をグイグイ引き出すようないい働き方をしている。高級店の美味しい肉まんのあんにも似た、品のあるコンビネーション。
どちらのわんたんも、特に変わった具材やとんがった調味料を使っているわけではなさそうなのに、独特のはっきりしたうまみがある。きっとこのお店の人の気持ちだとか、熟練した技などが重なった結果で生まれた味なのかもしれない。なんとも言葉にし尽くせない。
春巻きは、皮が超パリパリ! 中には具がムッチリ大量に入っていて大きい。
具は塩味ベースでとろみがかなりある。春巻きの具というより塩味の中華丼の具みたいに優しいなあ。白菜・たけのこ・きくらげ・にんじん・豚肉などが入っている。
実をいうと私はどちらかというと春巻きが苦手で、たけのこの味がきつかったり、調味料が濃くて醤油色みたいになった春巻きは特に食べられない。けれどもここの春巻きは優しい味で、何本でもいけそうなぐらい美味しかった。
上海流に、本場中国鎮江の黒酢につけて食べるのを勧められた。ツンとしてなくて食べやすいお酢。素晴らしいお味。
いつになくお店の人とずいぶんおしゃべりしてしまった。普段こんなに飲食店の方とお話することは滅多にないのに。お二人のお人柄ゆえに他ならない。
食後に私が冷たいお茶で薬を飲もうとしていたら、何も言わないのにご主人が察してくれて、「あ、お水出しますよ」といって、ちょうどお薬を飲みやすい温度の白湯を出してくれた。なんという気遣い。ここまで気がついてくれた人は今までにいない。
私が自転車で10分のところに住んでいると言ったら、そんなに近いなら出前もしてあげると言ってくれた。出前ありですかー! 嬉しいな。
蒲田にはよく買い物や、黒湯温泉めぐりに行くので、またふらりと寄りたい。
中には遠方からの方もいるのだそうで、私が入るときに店から出てきた人は千葉からよくいらっしゃる方だった。美味しいわんたんのお店をネットで探して湘南のほうから来たという方もいるのだとか。
一度曲がる交差点さえ間違えなければ、駅からもプラプラ歩いて行ける距離。皆さんも美味しいわんたんを食べに行ってください。
通販もやってるけど、ぜひこのご夫婦に会いに行ってほしいな。
場所は蒲田の東邦医大通りの一本裏、福の湯のある商店街と言えば地元の人にはわかるのでしょうか。御成橋通りというらしい。
詳しい道順を書いておきますね。
JR蒲田駅東口を出て、左手側、東京三菱UFJ銀行のある方向に進む。銀行の手前で右に曲がり、ロータリーから見て左沿いの歩道を進む。ファーストキッチン、パチンコHIROKI、とらふぐ亭の横を通過。
ブックオフの手前、美容室EARTHのある蒲田五丁目の交差点を左折、橋を渡り、蒲田小学校の脇を通過、二つ目の角を過ぎた先、左側。明鮨の向かいにあります。駅から歩いて15分弱。
地図はここですよん。