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2009年10月

2009.10.20

どなたか私の代わりに行っていただけませんか?

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先月、このブログで私が皆さんをお誘いしたパステルシャインアート講座

私は10月28日(水)の13時からのレッスンを予約していたのですが、突然の父の入院で今回は行けなくなってしまいました。

私からお誘いしたのに、当の自分が行けなくなり、まことに申し訳ありません。

私のキャンセルにともない、空席ができました。今の時点で、残り2席空いているそうです。どなたか私の代わりに行っていただけると助かるのですが・・・。

参加をご希望くださる方がいらっしゃいましたら、ご氏名・メールアドレス・携帯番号・希望日時をお書き添えの上、こはるさんまでメールでご連絡ください。

本当はこんなときにこそ、パステルを描いて心を落ち着けたいのですが、家にいる母のほうも心配なので、仕事のない日は当面なるべく一緒にいようかと思っております。

皆さま、どうぞよろしくお願い申し上げます。

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2009.10.16

本日より仕事復帰します。

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皆さま、父の入院に際してお見舞いのメッセージ、私への励ましのお言葉など、まことにありがとうございます。本当に心の支えになっています。なかなかお返事も書けずにいてすみません。

おかげさまで父の容体はじょじょに安定しています。同時に私の気持ちも落ち着いてきました。

四日間のお休みをいただきましたが、本日より仕事に復帰します。延期をしてくださったお客様には、2〜3日中に振替日の候補のメールをお送りいたしますので、今しばらくお待ちくださいませ。

色々と本当に、本当にありがとうございます。

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2009.10.14

11月分の日時打診メールを、すべて送信しました。

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ただいま11月分の定員にお入りいただいた方の全員に、「手相カウンセリングのご案内」という表題の日時打診メールを送信し終わりました。

10月1日に「ご予約のお申し込み、ありがとうございました!」という表題のメールを受け取っている方の中で、まだ日時打診メールの届いていない方は、お手数ですがご氏名を添えてメールにてご連絡ください。

どうぞよろしくお願い申し上げます。

それと、コメント、メール、ボイス等でたくさんのお見舞いのメッセージをありがとうございます。とても心の支えになっています。おかげさまで昨日は眠れました。

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2009.10.13

今度は父が入院です。

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旅行記の途中ですが、お知らせしておきます。一昨日の日曜日、父が入院しました。

倒れる直前まで、しゃべったり食事したり普通にしていたのですが、急に具合が悪くなったようです。家の前で花の水をやりながら、叔母(父の妹)と話していたら、力が入らなくなって横になってしまったそうです。

そのとき私も家にいたので、すぐに救急車を呼び、近くの都立病院に入院となりました。

奇しくも母と同じ、脳内の出血です。脳梗塞と診断されました。幸いずっと意識はあり、会話もできます。お医者さんにも、命に別条はないと言っていただけました。父の命が守られたことに、本当に、本当に心から感謝しています。

今後しばらくは都立病院に入院、その後は転院してリハビリの予定です。歩くのが大好きで毎日何時間も歩いていた父が、自分の足で歩ける日が一日も早く訪れるように、家族で力を合わせてがんばります。

こんな状況ですので、申し訳ないのですが本日のカウンセリングは休業させていただくことにしました。私自身も落ち着いてお話を伺える状況にないので、少しゆっくりさせていただきます。

キャンセル・延期のご了承をくださったお客様、どうもありがとうございます。ご快諾いただいたのみならず、お見舞いの言葉までかけていただいてしまい、恐縮です。あたたかいお言葉が心にしみます。

今週金曜日にはカウンセリングを再開しようと思っています。今日からあと三日、家族との時間をゆっくり過ごし、自分自身の休養も心がけたいです。

気晴らしに旅行記の続きなど書くかもしれないし、書かないかもしれません。ご予約関係のメールのやりとりは普通に続行できると思います。

それでは、色々とご迷惑、ご心配をおかけして申し訳ありませんが、諸々どうぞよろしくお願い申し上げます。

写真は、父が家で育てている花。私が玄関を出ると最初に目に入る鉢植えです。昨日からは弟が水をやっています。

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2009.10.11

さんなみのおみやげ。

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チェックアウトの前にフロントでおみやげを買った。この日、在庫のあったさんなみのおみやげ品は、ゆうなんば、いしり、天然塩、梅干し、柚子味噌タルト(さんなみのご夫婦の次女の方がパティシエなのだそうです)。

けっこういっぱいある日でよかった。いしりは「少しだけならお分けすることもできます」と仰っていた。これだけ手間暇かかっているものだから、数に限りがあるのは仕方ない。

それにしてもこの写真、背景の簡易スタジオが丸見えですみません! まだまだ写真の撮り方が全くわかっていないようです・・・。

いしりとゆうなんばは、さんなみを私に最初に教えてくれた、北村貴ちゃんにプレゼントした。とても喜んでくれて嬉しい。

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最後にさんなみのご夫婦にお願いして、私と三人で記念撮影をパチリ。ノーメイクで恥ずかしいので小さくしてみました。はははは。

それにしてもこのお二人、本当に良いお顔をなさっていると思いませんか? 信念と愛と優しさに満ちあふれていますよね! 心から尊敬します。

この写真を撮りながら、しばらくお話させていただいたのだけど、その会話の内容が、まさに今回の旅で私が気づかされた課題に重なっていて、全く驚いてしまった。

「私たちは、お客さんをただ喜ばせたいとだけ思っているんです。お客さんに喜んでもらうためには、私たちにも喜びがないと続かない。心から喜んでもらいたいと、いつも思えるように、ときにはきちんと休暇を続けて取って、温泉旅行に行くようにしているんですよ」と。

なんて素晴らしい発想なんだろう。今回私は、二週間の休暇を取ることに非常に罪悪感を感じていた。続けて休むということに、強い抵抗感があったのだ。けれども心からの喜びを持ってお客様をお迎えするためにこそ、きちんと続けて休む必要があるということを、思いがけず、一番説得力のある方たちから教わることになった。

これは運命か、神様のおはからいか。感謝するばかり。

さんなみの旅、絶対に一生忘れられないような、数多くの喜びと気づきがあった。こんなに収穫のある旅は、またとないかもしれない。必ずまた行きたい場所。心のふるさとと呼ばせてほしい。

さんなみの旦那さん、奥さん、本当にありがとうございました。

皆さん、さんなみの予約は3ヶ月前の同じ日付の日の、朝9時から電話で受け付けているそうです。なかなか予約が取れないという評判ですが、タイミングが良ければ取れるかも。私も何気なく電話したら、あっさり取れてしまいました。必要のある人は、きっと行けるのです!

この内容で、一泊二食付き14700円は破格です。


(つづく)

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2009.10.10

さんなみのサンルーム。薬水で淹れたコーヒー。

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こちらは、さんなみのサンルームです。

朝食のあと、各自自由にサンルームに移動して、セルフサービスでコーヒーを何杯でも飲める。

このコーヒーに使われている水は、「くすりみず」と呼ばれる湧き水を、ご主人が車で往復何時間もかけて汲みに行っているのだそうだ。

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ロッキングチェア、火鉢、ダイヤトーンのスピーカー、アコースティックギターなどが目に入る。ご主人は音楽好きなんだろうか?

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こんな景色を窓越しに眺めながらコーヒーを飲む。昨日より少し晴れた。でもまだピーカンではないな。

庭の芝生が、何か文字の形に浮き出ているのを発見した。「能登は旬」と書いてある。「旬」の文字がよく見えなかったので、従業員さんに「何て書いてあるんですか?」と聞いたら、よく見て確認してから教えてくれた。

「ときどき旦那さんが遊んで違う字にするんで、確認しないと(笑)」と言った。

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テーブルは材木から手作り? 木の生命感を感じる。

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波の音を聞きながら、ゆっくりとコーヒーを飲む静かな時間。いつまでもこの時間が続けばと願いました。

(つづく)

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さんなみ。日本一の朝食。

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さんなみの朝食は朝8時から。前日の夜に時間を確認して、時間になったら自分で食堂に向かう。

廊下から食堂を覗くと、ピカピカに磨き上げられた床が、朝陽に照らされて光っている。きれいだなあ。気分がシャッキリする。

実は今回の私たちの旅行のテーマは、「日本一の朝食を食べに行こう」。さんなみの朝食は、日本一の朝ごはんと世に言われているのだそうだ。今、検索したらこんな本が出てきた。そうだったのか〜。

そういえば、発酵食品の神様と呼ばれる小泉武夫先生もさんなみに来て食事をして、何度も本に書いているらしいよ。

そして実際に食べてみて、これはもう確かに日本一!と思った。味がいいのはもちろん、まさに「心づくし」のもてなし、美しい空間、美味しい空気、ゆったりした時間、そして何より心と体に抜群に良い朝食なのだから。全くもってこの上ない朝食だ。

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昨晩と同じ、真ん中の囲炉裏。夕飯のときとは反対側から撮ってみました。暖炉があるんですね。右手側にサンルームがある。食事が終わったあと、サンルームでコーヒーが飲める。

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朝食はある程度、全部いっぺんに並ぶ。これもまたすごい量で嬉しいばかり。お碗は、昨日のお刺身のヒラメのアラ。味噌はごく薄味で、出汁が味わい深い。本当に良いお味。

お碗の横は、そうめんがぼちゃ(酢の物)。その奥がきゃらぶき。きゃらぶきも、あっさり浅く炊いてあり、山菜の風味が若々しく香る。

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きゅうりの浅漬け、梅干し、枝豆のいしり漬け。梅干しが酸っぱくなくて塩気がちょうどいい塩梅で利いている。私は甘い梅干しが苦手で、こういう塩味系の梅干しが好き。柔らかくて食べやすい。当然、ごはんによく合う。

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朝も白米はおかわり自由。おひつに入れて置いておいてくれる。朝はおなかが空いているし、味覚が鋭敏だから、よけいに白米が美味しく感じる。そういうわけで朝も4杯おかわり(笑) めっちゃうまいっつーの!

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朝食のピカイチのおかずは、発酵食品シリーズ、3年物の鯖です! 「こんかさば」と言うらしい。鯖の糠漬けです。

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いやああああ、うまいいいい!! 感動しますね。ごはん何杯でも食べられます。スモークチーズのような味のある香りに包まれていて、魚の味を旨く濃く凝縮したような鯖本体。一片も無駄にできないと思うほどの価値を感じる。

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甘エビを大根の浅漬けで巻いたもの。サッパリして美味しい〜。

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葉唐辛子。これまた絶妙。辛くない葉っぱの味。でも唐辛子独自のアクのある風味は十分に生きている。鼻に抜ける匂いがいい。

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煮物を最後にいただいた。こんにゃく、えのき、大根、にんじん、ねぎ。味がよくしみている。しみじみ美味しい。

ごちそうさまでした。基本的に放っておいてくれるので、自分たちのペースでゆっくり食べ終わった。本当にほっこりします。満たされました。

さて、食事のあとは、隣のサンルームに移動します。

(つづく)

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2009.10.08

さんなみの夕食。囲炉裏にギッシリ能登の旬。

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お待ちかね! さんなみの夕食です。18時半ぐらいに、ご主人が「食事できましたよー」と部屋まで来て声をかけてくれた。

客室が3室あって、囲炉裏も3つ用意されている。私たちは真ん中の囲炉裏に案内された。囲炉裏は床の間に座って食事するのにちょうどいい高さになっていて疲れない。一人分の領地が大きくて、次から次に運ばれてくるお料理も全部並べられる。

この食堂のスペース自体、ものすごく広くて、何かイベントでもできそうなぐらい余裕がある。壁際にある本棚に、料理の本がズラリと並んでいた。ご主人は、「郷土料理研究家」の肩書きを持つ人なのだ。出された食べ物について私たちが質問をすると、さんなみの料理が掲載された、郷土料理の研究書を親切に見せて説明してくださった。

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着席した時点で、もうこれだけの料理が並んでいる。

赤い焼き魚は、はちめ(めばる)。魚の隣にあるごはんの串焼きみたいなのは、かいべ。ごはんにいしりとイカを混ぜて串にくっつけて焼いている。もう既によく焼かれていて、囲炉裏の炭で保温されている状態。だからゆっくり食べても大丈夫。

このあと、ものすごい勢いで料理が運ばれてくる。目移りするとはこのことか。どれもが目を奪われるほど魅力的。食べ物として存在感、箔が違う。どれ一つおざなりなものはなく、どの料理も「これ一品でごはん三杯食べられる」と思うほど美味。

かといって、いわゆる田舎料理といってイメージするような、濃すぎる味つけではない。むしろ、味つけは控えめなぐらい。その中にどうにも想定の範囲を超える旨さがムギューッと凝縮されている。

世に言う「グルメ」とは別次元のものの存在に気づかされた思いがした。今日、この日に私がここへ来て夕飯を食べるために、何年も前から丹精込めて準備をしていてくれたのだという思いが心に迫ってくる。

それは、二年物、三年物の発酵食品や調味料が多用されているからというのも大いにある。けれどそれ以上に、この土地を選び、人と間を大切に育て、自分たちがすべてを懸けて生きる場所に、迎え入れてもらった喜びの意味合いが強い。

さんなみは、旅館ではなくて民宿。郷土を愛するご夫婦の営む、一日三組だけの民宿にしかできないことを、見事な形で実現している。そんなさんなみのご夫婦はとても幸せな人たちであり、そこへ泊まる機会を得た客人たちもまた、選ばれた幸福な人たちなのだと思う。

この日の料理は、日本に生まれたことの喜びを私に思い出させてくれた。昔、子どもの頃に食べていた味を思い出す料理もあったし、初めての味なのにたましいの根底に響く、深い感動を味わったりもした。日本人のDNAを鷲掴みにする味だ。

そしてもう一つ気がついたのは、さんなみの食事が体を整える作用の強力さ。たった一泊、夕飯と朝食を食べただけなのに、体が芯からリセットされて、背筋が伸びるような思いを体感的に味わった。明らかに自分の体の感覚がいつもと違った。ここでしばらく毎日食事をしていたら、身も心も療養されて、健康に生まれ変われるだろうなあ。

意外だったのは、野菜がてんこ盛りの料理など一つもなかったこと。生野菜サラダが洗面器いっぱいぐらい出てきたらギブアップだ!と勝手に心配していたのだけど、野菜は料理に必要な量だけバランス良く添えられている程度だった。そうかー、野菜は旬のものを美味しいと思える量だけ食べればいいのかもしれないな。これには同行の稲村さんも感心していた。

今回は9月末に行ったので、今度はまた季節を変えて、さんなみの美味しいものを食べに行きたい。絶対に行きたい。奥さんに聞いたら、冬には蟹もあってお薦めなのだそうだ。うわー、すごそう!

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お刺身は、牡丹海老、サザエ、かんぱち。さっすが日本海で獲れたての刺身は違う。

牡丹海老の卵の清らかさと甘さ。頭の味噌を吸ったときの苦みのない旨み。ぽってりと太った海老の身のコクのある味。

サザエって、正直言って今まで私はあんまり美味しいと思ったことなかったのだけど、これは本当に美味しかった。汚れのない美しい海からプカッと顔を出した瞬間を捉えたような清冽な貝の味。

かんぱちも、身の引き締まった端正な味わい。おろしたての本わさびをちょこっとつけて醤油で食べる。

刺身の横のグラスは、奥さん手作りの花梨酒。普段は絶対お酒を飲まない私なのだけど、なんだかとても美味しそうで気になるから飲んでしまった。ヒエー! うまい! 全くアルコール臭さやいやな刺激がなくて、ジュースみたいに飲めてしまった。やばい。私ってお酒飲めるんじゃん。稲村さんに、「ワジョリン、顔真っ赤だよ」と言われた。

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ごま豆腐。餅菓子のようにムッチリもちもちしていて、それはそれは美味。味つけは控えめなれど、「どうしてこんなに美味しいの?」と思うほど味覚中枢をノックする。

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甘エビと大根を辛味噌であえたもの。甘みと辛みの加減が、濃すぎになる寸前のバランスでうまくまとまっている。こんな新鮮な甘エビを、これほどしっかり味つけするのは東京では贅沢すぎて御法度に近い。

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もずく。太くて粘度の強いもずくが、ぼってりまとまっている。体に良さそうなネバネバ。別皿の酢醤油を好みでつけて食べる。海草の臭みがなく、まるで野菜のよう。新鮮なもずくってこんな味なんだと発見。

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かんぱちの漬け。醤油と生姜で軽く漬けてある。生姜の辛みがピリッと効いていて、旨いことこの上ない。こんなに生姜をたくさん入れたほうが美味しいなんて、これまた新発見。

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挽肉で芝栗を包んで蕎麦で衣をつけて揚げたもの。お肉が出てくると思わなかった。嬉しい誤算。栗が甘すぎず堅すぎず、ホックホクで芋のよう。お肉と衣とのバランスが完璧で、懐石料理のように計算が整った美味。こういうタイプのお料理も出るんですね。懐が大きい。

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のどくろの刺身が届いた。あっ、刺身はさっきのだけで終わりじゃなかったんだ。めちゃくちゃ脂の乗りがいい。奥さんに、さんなみ特製の「ゆうなんば」をつけて食べることを勧められた。

ゆうなんばは、有機栽培の柚子の皮のごく薄い表面の部分だけを擦りおろし、唐辛子と合わせたもの。柚子の皮の白いところが入ると味が違ってしまうので、柚子一個につき耳かき一杯分ぐらいしか取れないのだそうだ。

ほんの少し口に入れるだけで、爽やかな風味がパァーッと弾けて、喉、鼻、口、耳の穴にまで柚子の香りが広がる。目が覚めるような清々しい美味しさ。

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ヒラメの刺身。まだ刺身が!! 大歓迎です!! ヒラメのような高級食材を、こんなにたくさん出してもらえるなんて。ヒラメにしては贅沢な厚切りですが、この厚さだからこその歯ごたえ、旨み、弾力、非常に楽しく味わえました。

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いしりの貝焼き。「いしり」はさんなみ自慢の調味料。いわゆるニョクマムに似た魚醤。さんなみのいしりは、二年間寝かせた熟成仕込み。旨みが濃く、雑味なく、肉にも魚にも野菜にも良く合う。

いしりの貝焼きは、帆立貝を鍋に見立てて、だし汁で割ったいしりをベースに季節の野菜とイカを煮たもの。この日は、茄子、大根、えのき、ねぎ、にんじん、イカが入っていた。いしりがあまりにも美味しくて、ただ煮ただけなのに非常に味わい深い料理になっていた。残ったいしりを白米にタラッとかけて食べるだけでも絶品。

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きのこの土瓶蒸し。5種類ぐらいのきのこと、銀杏が入っていた。見た目地味ですが、猛烈な旨さ。きのこ好きの私にとって、一生忘れられないぐらいのインパクトがあった。自家製の削り節(さばぶし、そうだぶし、かつぶし)と、こんぶだしを合わせて、きのこを加えているのだそうだ。出汁よりもきのこ自体の旨みが濃厚で、きのこきのこきのこな一品。最高。

ここに入っているきのこは、さんなみの近くで穫ってきたばかりのもの。少量しかないので、市場には出回らない珍しいきのこ。普通の人は見つけることさえできないかも。

手タレは稲村みーすけさん。

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なにげなく出てきたおつけもの一つとっても、どこかで売ってたら全部買い占めたいと思うほど美味しい。塩が良いのでしょうか。昔ながらの古き良き日本の漬け物。きちんと塩気があり、きちんと酸味があり、変な甘さがない。

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囲炉裏の魚に最後に手を着けた。「めばる」のことを、能登では「はちめ」と呼ぶそうだ。塩焼きの塩がとても美味しい。キリッとした塩辛さ。はちめは皮ごと大胆に食べると一層美味しく感じた。

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かいべ。モチモチして美味しい。味つけは薄味になっていて、好みでいしりを足して食べる。私はお米の風味を味わいたかったので、このままの味で完食。

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ひねずし。現代の寿司のルーツともいえる食品。酢は使わず、魚と米だけで発酵させている。独特の風味があり、苦手な人は苦手かもしれない。魚は鯵を使っている。ご主人が「好みがあるから、苦手だったら残しても全然構いませんからね」と何度も念を押してくれた。

おそるおそる口にすると、どっびょ〜〜〜ん!!! うまい〜〜〜!!! ストライイイイイク!!! チーズのようなコク。カドのない塩辛さ。発酵した米のフワッと溶けるような儚い旨み。すごいものを食べさせてもらってしまった。

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ひねずしをほんのちょっとだけ白米に乗せて食べる。むはーーー!! 旨いに決まってる。しかもこの白米がまた素晴らしい。40年ぐらい前、台所にかまどのある親戚の家に泊まったとき、こういう白米を食べさせてもらったよね〜という味。

現代風の美味しい米と、昔ながらの美味しい米は別なんだなあと、ハッと気づかされた。そうだよ、昔はこういうごはんが一番美味しかった。もっちりしていて、柔らかくて、米粒どうしがムチムチッとくっついている。

今のお米って、一粒一粒がきっちり立っていて、少し硬めに炊きあがっていて、ごはん茶碗に米粒が残らないようなごはんが主流ですよね。そういうごはんも美味しいんだけど、ムチムチもっちもちの昔ながらのごはんの美味しさを忘れてはいけないなと思った。

ワタクシこの夜、ごはんを4杯いただきました(笑) この体格ですが、普段は一杯なんですよ。

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デザートは梨が出ました〜。ああ、梨って大好き。果物の中で二番目に好き。一番は苺です。(誰も聞いてない)

ふ〜〜、おなかいっぱい! 「そりゃそうだよ、ごはんだけで4杯も食べてるんだから」と稲村さんにつっこまれた。仰せの通りでごじゃいます。そう言う稲村さんも、三杯も食べていたではあ〜りませんか! ウフフ。

こんなに美味しいものをいっぱい食べられるなんて、本当に驚いた。明日の朝食が楽しみ♪ 部屋に戻ってすぐに「朝食が楽しみ」という話で盛り上がる二人でした。

(つづく)

能登半島 郷土料理の宿 さんなみ (郷土料理(その他) / 能登町その他)
★★★★★ 5.0


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2009.10.06

さんなみの露天風呂。

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さあ、お部屋に着いて一休みしたら、明るいうちにさんなみの露天風呂に入ります!

夜も10時まで入れるのですが、青い海と空を見渡しながらの入浴がしたいですよね〜。夜は夜で満天の星空が見えて良いのかもしれませんが。

玄関に、庭を歩くとき用のランプがあります。入浴する人は、昼間でも夜でもそのランプを持って行く約束。ランプが玄関にあるときは露天風呂が空いているサインなので、何回でも入浴していいそうです。

ご主人の案内で、玄関を出て庭先へ向かう。途中、水鉢にお茶のペットボトルがポチャンと放たれた。「お風呂上がりの頃には冷えていますから、召し上がってください」って。わあー、楽しみ!

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こんな故郷の野道のような道を進み、庭に出る。玄関に下駄が用意されているけれど、土の道を歩き慣れていない人は、運動靴で歩いたほうがいいかも。でもまあ、ほんの1〜2分の道のりです。

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庭の左はじにある、木々に囲まれた小屋が露天風呂。なんと、ご主人とご友人たちによる手作りなのだそうです!

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小屋の中の脱衣場。ここからも海がバッチリ! 照明やカゴや椅子など、置いてあるものがいちいちさりげなくセンスいいですね。

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畳一畳分はあろうかという大きな湯船に、なみなみとお湯が沸いていた。温度は熱め。湯船の材質は、石川県の県木であるアスナロの木。お湯は湧き水を使っているのだそうだ。湯ざわりが柔らかく、全身を包まれるような心地よさ。温泉ではないのに、お肌がすべすべになってビックリ!

湯船の横に、簡単な洗い場もあります。シャワーは母屋の地下一階の内湯のほうに。内湯は夕飯のときにお願いしたら、沸かしてくれました。どちらのお風呂も部屋ごとの貸し切り。

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湯船のフタをしてしまった後で申し訳ないんですが、入浴目線で見た海です。もう〜絶景! 見渡す限り海と空! 素晴らしい眺め! そしてとても静かです。

海風にあたり、熱いお湯に入り、波の音に耳を傾ける。隣にいる信頼する人以外に、まわりには誰もいない。世界はなんて穏やかなんでしょう。湯船で大きく深呼吸をすると、悪いものが全部出ていってくれた気がした。

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湯上がりは、庭のベンチで夕涼み。ああ、きれいな海だなあ。

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遠くに小さな船が見えた。この船一艘だけ。あの船からは、一体どんな景色が見えるんだろう。

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庭の木に柿がたわわに実っていた。もう少しするとこれが食後のデザートに出るのかなあ。

湯上がりに、さっきのお茶のペットボトルを忘れずに持って、部屋でいただいた。すっかり美味しく冷えていた。

(つづく)

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2009.10.05

さんなみの客室。

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私たちのお部屋は、一番奥の203号室。すみずみまできれいに掃除された気持ちのいい廊下を進む。

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ここがお部屋です! 昼間は窓からの外光で十分に明るい。(写真は暗めに撮っています)間取りは10畳間。二人で泊まるのに10畳って広〜い。嬉しい。各部屋に広くて天井の高い、きれいな洋式トイレがついている。お風呂は露天風呂と、地下一階にある共同の内湯。

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塗りの壁が美しい。昔、私が生まれ育った家もこういう壁だったなあ。

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窓からの眺め。ウヒョ〜!! 海と空がきれい。少し曇り空だったけど、雨が降らなくて良かった。この芝生のお庭の海際に、露天風呂があります。お風呂の話は次の記事で。先にお部屋のことをお話しますね。

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客室から、食堂のある母屋のほうを見ている図。板壁の色がいい味になってる。ご主人の話では、築10年以上経っているというのだけど、本当にきれいでまるで新築のよう。毎日のたゆまぬ努力の積み重ねですね。見習わなくては。

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夜はこんなふうに、フカフカお布団を二枚重ねで敷いてくれた。私はかなり匂いに敏感なほうだけど、非常に清潔で気になる匂いが全くしなかった。素晴らしい。

昼間は部屋にいても、静かな波の音が聞こえる。夜は虫の音がリンリンと響き、波の音を消される。正真正銘、天然のヒーリングサウンド。

ホームページにも書いてあるけれど、さんなみの周辺は本当に何もない。人もいないし建物もない。だからこそ、この静けさが保たれているのだと思う。頭の芯まで本当に気が休まった。

何もしないでただ部屋に座り、ボーッとしてるだけで癒される。能登の土地のヒーリングパワーに加えて、何よりさんなみのご主人と奥さんのもてなしの心が、この安らぎを与えてくれている。

一緒に行った稲村さんの情報によると、「貸し出し用のパソコンあります」と書いてあったらしいのだけど、いやここはあえて、パソコンもテレビも見ない時間を過ごそうではないかと思い、グッと我慢した。我慢してよかった〜。

この夜は、いつもの眠りの時間とは全くかけ離れた次元で休息を取った。実は明け方に、感動的な、良い霊的体験をした。その話はまた今度にでも。

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明け方の海。青々として美しい。

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朝陽がさんさんと昇ってからの海。キラキラきらめいている。

(つづく)

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2009.10.04

能登町、郷土料理の宿 さんなみに到着。

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着いたーーーっ!! 郷土料理の宿 さんなみ。憧れの場所にたどり着いたわ〜。まだ何も起きてないのに感激。

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車付けのスペースたっぷり。屋根瓦のある立派な門構え。

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これこれ。さんなみの文字が入った暖簾。写真で見たことあるーっ。

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門の軒下に唐辛子が干してあった。飾りではなくてこれを調味料や料理に実際に使用しているのだそうだ。うーん、かっこいい。鮮やかな赤だ。

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暖簾をくぐると、こんな緑あふれる日本庭園風のアプローチがある。いやあ、素敵。素敵すぎる。雨上がりのせいか、緑と土の匂いがよけいにプンとする。こういう匂いって落ち着くなあ。

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ひょわ〜っ! 京都の料亭か、鎌倉の古寺かというぐらい風情あるアプローチ。趣味がいいですねえ。この奥の玄関へたどり着くワクワク感、気分は最高潮です。

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ごめんくださ〜い。お世話になります! ひんやりした空気の流れる、清潔感あふれる玄関。民芸品や絵が、センス良く必要な数だけ飾られている。

私たちは奥さんに迎えられ、挨拶を交わす。ああ、よかった。この一言の挨拶だけでもう安心できた。

正直言うと少し心配していた。かなりのこだわりの宿という評判なので、もしかするととっつきにくいタイプの人たちなのではないかと。そんな心配をした自分を恥じるほどに、ご主人も奥さんも優しい笑顔の人たちだった。

(つづく)

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能登空港から、ふるさとタクシーで能登町へ。

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エンジン近くの席になった。約1時間の飛行時間。やっぱり天気が悪い。離陸のときも、あまり地上が眺められなかった。窓際大好きな私にはちょっと残念。

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天気が悪いときは悪いなりに幻想的な景色が見える。向こうに見える青い山は富士山だろうか?

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こういう景色も飛行機からの眺めならではですね〜。

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おおっ、能登半島が見えてきました! 「の〜と半島〜〜〜♪」と歌わずには居られません!!

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空港の玄関前から、予約していた「ふるさとタクシー」に乗る。さんなみのある能登町までは700円。約20〜30分。

本当はさんなみの近くのバス停までのルートなのだけど、なぜかさんなみの玄関前まで行ってもらえることになった。いい運転手さんに当たったのか、比較的空いていたからなのか、本当にツイてる。さんなみの奥さんに後で聞いたら、そんなことは滅多にないんだそうだ。

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能登町に向かって出発。10人乗り(客席数8)のワゴンです。乗り心地は普通に良い。運転も丁寧で快適。

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こんな風景の道をずうっと走る。飛行機で上から見ていたときも思ったのだけど、ここは延々と緑だけが続いている。超巨大なゴルフ場か、おとぎの国の森かと思うぐらい緑一色。こんな豊かな緑は初めて見たかも。すすきが風にそよいでいた。

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畑にはお米が干してあった。新米ですね。美味しそう。

(つづく)

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能登一泊、横浜一泊の旅。

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9月末に、能登一泊、横浜一泊の旅行に行ってきました。

今回の最大の目的は、さんなみに泊まること。能登の海沿いに建つ、一日三組限定の民宿です。

こだわりの郷土料理が満載の料理と、海を見渡せる手作りの露天風呂が名物。滅多に予約が取れないことで有名ですが、奇跡的に取れました。やっぱり私は運がいい! 稲村みーすけさんを誘っての二人旅です。

数々の旅をしてきましたが、今回の旅行は特に、たましいの奥深いところにズズンと届くような感動にあふれる、まことに素晴らしい旅になりました。言葉にし尽くせないような、驚くべきいくつもの経験。その片鱗だけでもお伝えできればと思います。

旅行中、千枚ぐらいの写真を撮りました。その中の10分の1ぐらいをご紹介する予定です。かなりボリュームのある記事になりそうですが、よろしかったらおつきあいよろしくお願いします。

まずは出発前から。東京、羽田空港第二ターミナル。

当日の東京の天気は小雨。各地の天気を見ると、石川県は東京より少しお天気が良さそう。腫れていることを祈りつつ、ANAのゲートをくぐる。

ゲートをくぐった人だけが入れる、とっておきのカフェがある。焼き菓子 バームクーヘン ねんりん家 羽田空港第二ターミナル店。ここに行ってみたかったんだあ〜。

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都内の百貨店では、バームクーヘンを買うのに大行列だというけれど、ここの売店は空いてるっ! ビッグチャーンス!!

ねんりん家のイートインコーナーでも食べられるけど、稲村さんのおかげでANAのラウンジに入れるから、ホットバームクーヘンを買い、すぐ真上のラウンジで牛乳とカフェオレを頂戴しつつ食べた。

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ラウンジはガラガラ。どこでも座り放題。ドリンク飲み放題。生ビールや、甕に入ったお酒みたいなのもあった。

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うううーーーん、うまーーーい。

外側がカリッとしたシュガーコーティングのマウントバームと、コーティングのないストレートバームの二種類が、三角錐のケースに入っていた。

ほんとこれアツアツ。バターの香りがプーンとして食欲をかき立てられる。生クリームのトッピングも追加でオーダーしたら、かなりたっぷりした量がついてきた。むふふ。満足じゃ。

マウントバームのほうが大ぶりのカットで2切れ入っていて、ストレートバームは小さめが2切れだった。どちらかというと、ストレートバームをもっと食べたかったなあ。今すぐストレートバームをまるっと買いたいという欲望を抑え、旅先に向かうのであった。今考えると、宅配便で自宅に送っておけばよかったな。

本日の搭乗口は70番ゲート。私たちが今いる、ねんりん家のある場所からは、なんと1キロ近くの距離がある!! ANAのお姉さんに聞いたら、歩いて10分程度とのこと。普通の人で10分なら、私は20分かかるよ〜。

えっちらおっちら歩き出したら、素敵なお祭りに出会いました。

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「有名店カツサンドまつり」!! いいですね〜〜〜。参加せずにはいられません。東京の有名店のカツサンドが勢揃い。私はこの中で唯一食べたことのない、梅林のヒレカツサンドをゲット。

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やっと70番ゲート付近にたどり着いた。じゃあここで一休み・・・っと、休んでばかりですが。さっきとは別のANAのラウンジへ突入。ここでまたアイスカフェオレやウーロン茶などいただく。さっき買った食べ物も最速で食べる。

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私たちの乗る飛行機が来た。座席が三席×二列の配列の、小さな飛行機だ。

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座席に着くと、珍しい飛行機が隣に見えた。上海航空。

(つづく)

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2009.10.01

11月分のご予約、ありがとうございました!

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皆さま、今回も手相カウンセリングの予約お申し込みをまことにありがとうございました。

ただいま定員に達しましたので11月分の予約を締め切らせていただきました。

フォームからのお申し込みが正式に受信完了となった方には、24時間以内に「ご予約のお申し込み、ありがとうございました!」という表題のメールをお送りします。

予約を申し込んだのに上記のメールが届かないという方は、お手数ですがメールでご氏名を添えてご連絡くださいませ。

次回の予約申し込み開始日は、2009年11月5日(木) 夜23時です。
1日ではないのでご注意ください。
どうぞよろしくお願い申し上げます。

それでは、皆さまにお会いできる日を楽しみにしております♪

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