渋谷東急ハンズの近くにある焼き肉とホルモンの店、ゆうじに行ってきました。
「東京でホルモンといえばゆうじ」と言われるほど有名なお店。私の友人知人にもファンが多い。行きたいけどホルモンてある程度の人数が集まらないと楽しくないし、ゆうじはいつでも行列だという評判で尻込みをしていた。
そんな私にチャンス到来。今年に入ってからゆうじを知って、すでに4回通っているという人に連れていってもらえた。開店時間の19時ちょうどなら予約ができるのだそうだ。今回は6名で予約。いい人数だ〜。
東急ハンズの向かいにある、ゴールドラッシュの横の小道を入る。するとモボモガの先の左手に七輪をもうもうと焚いているお店が見える。そこがゆうじ。チチカカの手前。
客席は1階と2階がある。今回は人数が多いせいか、2階の席だった。ホルモン屋というより普通のビルの一室という感じで妙にスッキリしていた。小綺麗で席もゆったりしている。私は2階で良かったなあ。1階は狭めだけど臨場感があって面白いのだそうだ。
ゆうじには独自の特徴がいくつかある。私が今日、知った範囲でお伝えしてみます。
1、予約時間は19時のみ。
2、注文は最初に全部いっぺんにするのが好ましい。追加注文は1回だけ可能。いっぺんに注文しても、きちんと食事の流れを組み立ててくれて、順番を追って出てくるので、机の上に置ききれなくなることはない。
3、ドリンクの注文は、タイミングによっては出てくるのが遅くなる。運がよければすぐ来るが、遅いと10分ぐらい。
4、お店の人に何か頼むときは簡潔にはっきりと。話しながら迷ったり考えたりしていると、途中でも「以上でかしこまりました」と言っていなくなってしまう。お店の忙しさに比して店員さんの数が少なめだから仕方ない。しかし決して不機嫌そうであったり、偉そうだったりはしない。感じは悪くない。
5、メニューに出ているのはごく一部。店員さんのお薦めに従って注文すると、その日オススメのホルモンが食べられる。ただし、稀少部位は注文数に制限がある。
6、室内で七輪を焚いて焼くため、煙の量がハンパではない。排気ダクトはあるものの窓はなく、追いつかない。匂いがついても良い服装で行くこと。または、ビニール袋を用意して上着等を入れる。
7、網を変えてくださいと言いにくい雰囲気。でも変えなくてもなんとかなる。
8、制限時間があるらしい。今日は比較的空いていたせいか、4時間弱いることができた。ラッキー!
9、値段はごく一部のメニューがメニュー表に出ていたが、あとはその日の仕入れ次第なので、正直言って明細はよくわからない。でも全体的に安い。メニュー表に出ている中で最も高価なメニューが、上タン塩1400円だ。ホルモンは530円~1100円。平均800円前後。これだけの高品質でこの値段は良心的。
そんなところでしょうか。普通にきっちりおもてなししてもらえないとイヤ!という人には向かないかもしれませんが、美味しいものを食べるためならお店側と譲歩しあってもOKという人には特に何も問題ないと思う。
あくまでも譲歩しあうのであって、店側が上から目線じゃないところがポイント。この差は大きい。しかし本当に忙しそうなので、お客さんが手を煩わせたりすると反応が冷たいように感じる場合もあるかもしれない。それでもリピーターは後を絶たない。
そう、なぜならここのホルモンは噂に違わず、すごーーーーく美味しい! すべての皿が、今までにないホルモンの味わいを教えてくれた。
肉質が良いというのは大前提なんだけど、それぞれの部位に合った食べ方をとことん追求した味つけと切り方がスゴイ。
かなり大きめに切っている部位もあるかと思えば、細切りだったり、薄切りだったり様々に形を変えて出てくる。筋の方向性を考えて、絶妙なカットをしている。
また、味つけも部位ごとに違いがあり、タレひとつにしろ、味加減、絡め具合、色合いなどすべて違っている。塩味は塩味で、塩の振り加減、浸透度が完璧に計算されている。だからこんなにウマイんじゃないかな。
前フリが長くなってしまった。写真をご覧ください。
ハツ刺し。心臓ですね。ハツを刺身で食べたのは初めて。素晴らしい鮮度! 箸でつまむと柔らかいのだけれど、噛むとボリンボリンと適度な歯ごたえがある。内臓喰ってるーっていう実感。甘めのタレが意外によく合う。添えられた和辛子をつけるとなお良い。このマッチングがゆうじマジック。
レバ刺し。これもうま〜〜〜い。血なまぐささが全くしなくて、いつも食べているレバ刺しと違うもののよう。ツルンツルンと喉に入っていく。味つけは、ニンニクと胡麻油で。このニンニクもチューブニンニクみたいなのじゃなくて、きちんとすり下ろしたばかりの生ニンニクだった。しかも530円。安すぎる。
塩ホルモン(680円)。ポニョポニョです!! 段違いに美味しい。大きめに切ってあり、かなり厚みもある。なぜか焼いてもほとんど小さくならない。クルッと丸まっちゃうこともない。味加減も抜群で、表面だけに塩が振ってあるのではなく、奥まで塩が入っていて、噛みしめるごとに旨みが出る。脂のかたまりなんだけど、脂っこい感じがしなくて、いくらでも食べちゃいそう。
フワ。肺です。猛烈にうまい。ゆうじに連れてきてくれた人が、今日のナンバーワンはコレだと言っていた。私もかなり気に入った。本当にフワフワで、きめの細かいスポンジ状の肉片から、肉汁がプリプリ出てくる感じ。味覚的にはタン塩とハラミの良いところを足したような味。
ハラミ(1100円)。ウッマー! けっこう強めの炭火で焼いても全然かたくならない。どの皿もそうだけど、鮮度抜群でシャキッとしている。牛肉的な重さではなくて、鶏肉のような軽やかさ。脂の質の良さがひしひしと感じられる。
ハラミをじゃんじゃん焼いております。炭をケチっておらず景気よく焼ける。それにしても煙い(笑) 向かいに座ってる人の顔さえよく見えません!!
テール。尻尾です。私の今夜のナンバーワンはコレ! 感動的にうまかった。コロコロの2センチ角ぐらいの大きさに切ってある。脂身と赤身がちょうど半々ぐらいで、他の部位の脂身よりも旨みが濃いめ。赤身の部分は特上カルビのような高級感。塩と胡麻油の塩梅が素晴らしく、どこからかじっても美味全開。高級レストランの料理にも引けを取らない味だと思った。
マッコリの甕入り。2100円だったかな? 見ての通り、本当に甕(笑) 大きい〜〜。私はお酒が飲めないからいただかなかったけど、飲む人には最高だったみたい。韓国では男はジンロ、女はマッコリが常識なんですって。今日ご一緒させていただいた韓国通の人が言っていた。
白菜キムチ。これもよくできている。一般的なキムチよりも、やや酸っぱい。辛さより酸味のほうが強い。このバランスがとてもいい。韓国ではこういうふうに酸味が強めのほうが人気なのだそうだ。確かに毎日食べるには、これぐらいの味加減がちょうど良いのかも。
コプチャン。小腸です。シロ、丸腸、コテッチャンなどと呼ばれる部位。これは今日の大人気メニュー。みんなのアンコールが多くて、結局4人前ぐらい頼んだかな? 塩でもタレでも最高。
ミノサンド。コリコリしたところと脂身がサンドイッチになってる。歯ごたえの心地よさと、脂身のうまみと両方いっぺんに味わえる。これは味噌ダレ風になってた。私は味噌ダレがけっこう苦手なんだけど、ゆうじの味噌ダレは全然いやじゃなくて美味しかった。
ココログは一度に1MBまでしかアップできないので、かなり割愛してこれぐらいです。ほかに、センマイ刺し、ミノ、ヤン、ギアラ、テッポー、タン塩、テールスープなどもいただいた。
センマイ刺しは見た目も白く美しく、臭みが全くなくて味わい深い。さっぱりとポン酢でいただく。
テールスープはコムタンクッパのライス抜きの状態。ここにライスを入れてもらってコムタンクッパで食べたかったなあ。今度行ったらお願いしてみよう。白濁したスープのコクがハンパじゃない。心にしみる美味しさ。
4時間もお店にいて、これだけキツキツになるほど食べて、お酒も飲んで、お会計は6名で3万6千円。思ったより安い。一人頭6千円。でもお酒を飲む人が多めに払ってくれた。嬉しい。
普通はホルモンて、こんなに大量に食べられないものだと思う。ゆうじのホルモンは質がいいから、いくら食べてもしつこく感じない。味にも変化がハッキリあって飽きないし。
楽しみ方にちょっとしたコツは必要だけど、そこさえつかめば最高のお店。私はとても気に入った。ホルモン好きの仲間を誘って、また二階席に行きたい。
追伸。隣のテーブルに、私の憧れの26歳の大人気俳優さんが座っていた! ななななんということでしょう。あまりにもまぶしくて声はかけられませんでした(笑)