広尾町ゼンキュウファームの動物たちとチーズ。
天馬街道をひた走り、広尾町のゼンキュウファームへ。
ここは酪農家の久保善久さん、悦子さんご夫妻の営む放し飼い牧場。牛はもちろんのこと、鶏も犬もガチョウもみ〜んな放し飼い。車で駐車場に入っていくと、犬たちが駆け寄ってきて大歓迎! 嬉しそうに私たちを囲んでくれた。
もうそのかわいさにノックアウト。あまりにも人なつこくて「番犬にならない」と、悦子さんが笑顔で嘆いておられた。
近所の人や東京の人におすそわけしていたチーズが評判になり、チーズ工房を開いたのが牧場を開いて17年目の今年(2009年)だったのだそうだ。
現在販売されているのは、セミハードタイプのプレーンとキャラウェイシードの2種類。私たちのために、奥さんが大きなホールにナイフを入れて切り分けてくださった。
優しくて奇をてらわない穏やかな味は、ご夫妻の性格を表しているかのようだ。本格的なチーズは癖があって苦手というタイプの人でも、このチーズなら美味しくいただけると思う。それでいて、玄人筋からの尊敬を受けるほどの深い味の良さ。
チーズと一緒に、牛乳も1杯いただいた。この美味しいチーズの原料になっている牛乳だ。成分をホモジナイズド(均質化)していないノンホモ牛乳。低温殺菌で成分を損なわないようにしてある。だから脂肪が粒になって浮かんでいる。
わ〜、本物の絞りたて! まろやかでコクがあってクリーミー。普段、こういう味の牛乳は飲み慣れないので、最初の一口は牛乳のように思えないぐらいだった。でもゆっくりしみじみと味わっていると、これが本物の牛乳なんだなあと、ありがたい気持ちになってくる。
こういう味の牛乳とチーズを知ることができたのは、人生の宝なのではないかと思うほどの感動だった。
そしてこの動物たち!! なんてかわいいんだろう。愛情を目一杯そそがれて育っているのがわかる。犬も鶏もみんな仲良しなの。犬のうしろにいる鶏は烏骨鶏ですよね?
ガチョウのガーちゃんはこの日ちょっとご機嫌ななめだったようで、鶏たちにちょっかいを出して悦子さんに叱られていた。
完全に安心しきって熟睡しているワンちゃん。ポカポカ陽気のお日様に照らされて気持ち良さそう。同じポーズでもう一匹いっしょに並んで寝ていた。
穏やかで平和で温かい場所。ゼンキュウファームはチーズを通してこの世のとても尊いものの存在を教えてくれているような気がする。行けばみんなきっとわかる。
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