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2008.09.15

軽井沢3日目。脇田和美術館。

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三日目のお昼、ホテルをチェックアウトして脇田美術館へ向かう。

脇田美術館は、2005年に97歳の生涯を閉じた画家、脇田和を記念して作られた美術館。脇田さんの軽井沢の別荘だった建物をぐるりと囲うようにして美術館が建てられている。中庭からは、全面ガラス張りのアトリエがよく見える。

私は不勉強でこの作家さんを知らなかったのだけど、見たことのある装幀作品や絵が何枚かあった。私にとって一番身近に感じた作品は、銀座のタウン誌「銀座百点」の表紙絵。昭和の終わりから平成にかけて、長らく手がけていたのだそうだ。知らずに見ていたのだな、私は。

このタウン誌は、銀座でよく買い物をしていた母のところに毎月送られてきていて、母よりも私のほうが熱心に読んでいた。池波正太郎の食べ物日記などが出ていてとても面白かったのだ。

概して画家は人生の苦労が多く、作品にその奥深い悩みが投影されていたりするストーリーが展覧会の柱になっていることが多々見られるけれど、脇田さんという画家は生涯を通してとても恵まれていた人らしい。

東京青山の豊かな家庭に生まれて大切に育てられ、思いがけずドイツのベルリン国立美術学校に入学する機会を得て卒業時には金メダルを受賞する。帰国後はすぐに国内で活躍し、数々の賞を受賞。結婚して二児を設けて東京と軽井沢にアトリエを持つ。50歳の手前で芸大の教授になり、91歳で名誉教授に。存命のうちに自分の美術館が完成。97歳で逝去。

作品を見ても、年表を見ても、暗い影が一つもない。強いて言えば心臓のバイパス手術を受けた話があるが、それもハワイで手術してゆっくり療養している。なんて恵まれた人なんだろうか。

彼の作品は、そんな幸福な人生を映し出すかのように明るくて自由だ。そして非常に自然体で無理がない。どう見られるかよりもどう描きたいかを内観しながら描いた人のように思う。その結果として生み出される作品には、他者の視線を寛大に受け止める大らかさがある。不思議な絵。生まれ持って豊かな人特有の才能なんだろうなあ。

ミュージアムショップで脇田さんの描いた熊の絵に一目惚れ! 買うかどうかすごく迷った。予算の都合と手荷物の多さゆえ、後ろ髪を引かれつつ今回は諦めた。でも家に帰ってからどうしてもほしくなった。また来年行ったとき、売ってたら買おう。

(つづく)

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