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2007.02.16

人形浄瑠璃「摂州合邦辻」

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大学時代のゼミの先生、先輩たちと集まり、半蔵門の国立劇場で人形浄瑠璃を鑑賞した。

今回の演目は、摂州合邦辻(せっしゅうがっぽうがつじ)。俊徳丸、浅香姫のカップルに、俊徳丸の継母である玉手御前が執念の横恋慕? 実はその理由は・・・。というような芝居。

竹本住太夫が義太夫を語るとのことでか、チケットは大人気だったそうだ。先生があぜくら会の優先販売でなんとか押さえてくださった。

我々和光大学荒木繁ゼミは全世代にわたり仲の良いゼミで、ときどきこうして一緒に観劇をしたり、先生の軽井沢の別荘へ旅行をしたりしている。卒業後15年以上経っても、先生や先輩たちと親しくしていただけるのは非常に幸せなことだと思う。

私にとっては久しぶりの文楽鑑賞。まず、舞台の左右に字幕が出るのにビックリした。一体いつからこのようなハイテクが導入されたんだろう? 

これがずいぶんと鑑賞の助けとなり、イヤホンガイドがなくても内容がわかりやすかった。私が大学生のときからあれば良かったのに・・・。そしたらもう少し頭が良くなっていたかも?

私は近松門左衛門研究ゼミ生で、在学中はそれなりに文楽も見ていた。しかしあまりにもブランクがあって、今の文楽界の状況が掴めない。今日の舞台は自分なりに満足できたが、誰がどういう芝居をしたかイマイチ把握できていないのが残念。たまには見ておかないとだめだなあと思った。

古典芸能の世界にハマるセオリーとして一般的なコースは、最初が歌舞伎で、落語へ行って、能狂言に進み、最後は人形浄瑠璃にたどり着くのだという話を聞いたことがある。人形浄瑠璃は、かなり見巧者向けと言っていいのかもしれない。

確かに人間が演じている限り、どうしても演者のパーソナリティが役柄に絡んできて、芝居が好きになればなるほど、そっちに気を取られてしまう。

人形浄瑠璃はその点、人形遣いと太夫という演者の存在は、あくまでも人形の後ろに控える形を取っている。ゆえに、生身のパーソナリティを持たぬ人形を通じて芝居の神髄そのものを感じ取りやすいように思う。

もちろん、影なる演者によって人形の持ち味は大幅に変わる。でもあくまでも、人形は人形なのだ。この面白さがわかるようになれば、アナタの古典芸能人間度数はドップリ級である。

とはいえやっぱり人間丸出しの芝居も見たいものだなと、改めて思った。歌舞伎を見に行きたい。私がカブキチだった頃には子役だった、海老蔵さんや菊之助さんの活躍ぶりや、若手だった勘三郎さんや橋之助さんの大成ぶりを確かめに行きたいわ。もちろん、大ファンだった仁左衛門サマにも会いたい!

文楽鑑賞のあとみんなで食べに行った、珍しい国のお料理のことを明日書きます。

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コメント

私も10年前まではカブキチでした。
「大和屋!」なんて叫んでいたような。
そうですね~その頃子役だった方々が今や立派になられて。
でも玉三郎さまは今でもお美しい♪

投稿: horiyuri | 2007.02.16 15:06

私の先生はアル中になっちゃって、ただいま施設に入っています。(あぶないらしい) あまり飲めない彼に、酒をすすめたの私しらの世代と思われ、責任感じてます。当時のゼミのメンバーとは今でもちょくちょく会ってる。(っていうより、私の仲間が、こぞって、そのゼミにおしかけたんだけど…)
これは「文楽」とはちがうの?義太夫プレーヤーってのは、なかなか凄いよね。「せりふ」も「歌」もやっちゃうんだから。

投稿: がん | 2007.02.16 19:45

ちょうど今、現代の演劇→歌舞伎から、興味は狂言へ向いてます^^
(ドラマの影響で落語も興味あるのですが、、、)
文楽も見てみたいけど、難しそうで。。。
歌舞伎も面白いですよねー
ニザさまのファンだったんですね^^

投稿: オカジ | 2007.02.16 22:34

horiyuriさん
玉三郎さんのご贔屓なんですね。
玉さん素敵ですよねー。
仁左衛門さまとのコンビは特に美しい。

がんちゃん
初コメント、ありがとうございます!
先生大丈夫なんでしょうか・・・。
和光の仲間は仲がいいですよね。
在学中は、飲めない酒も、よく一緒に飲みました。
そうそう、これは文楽ですよ。
義太夫さんの魅力にハマるとヤバいです。

オカジさん
そうなんです。後援会にも入っていました(笑)
銀杏会。ぎんなんかいではありません。いちょうかいです。


投稿: ワジョリーナ | 2007.02.19 03:50

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