有楽町慶楽で、仙人の料理を味わう。

有楽町の慶楽にまた行った。まあ、ここに書いてるとき以外にも激しく通い詰めているわけですが。私はどうしてこんなに慶楽が好きなのでしょうか？　前世からの縁でもあるのかしら？？

本日のメニューは、豚バラ肉ご飯と、えび焼きそば。掟破りの炭水化物2品オーダーです。うひーっ。

だって夕方まで何も食べてなかったんだもん〜。おなかすいた〜おなかすいた！

最初に豚バラ肉ご飯を。

厚切りの豚バラ肉がトロトロに煮込まれている。スプーンで切れるぐらい柔らかい。美味しいっ。

バラ肉っていうよりこれは三枚肉だよね。広東風の味つけのラフテーだわ。甘すぎず辛すぎず、優しく深い味ですよ。たまらん。

テーブルに常備されている唐辛子酢をかけて食べると、ますます美味しい。

見ての通り、肉ゴッソリ。肉の山の奧に、少量の青菜が隠されていた。

ライスはやや硬めに炊けていて、かけごはん系によく合う。タレが絡んでも、最後までムニャムニャにならない。

２皿目は、えび焼きそば。

今日はもやしが多いな。慶楽の場合、どの料理も具の配分は全くその日の気分による。今日はもやし多めの気分だったんだろう。でもエビもいっぱい入ってるんだよ。見えないだけ。

けっこう大きめのエビが、１０匹は入っていたね。千円ぐらいしかしないのに、こんなに入れて大丈夫かいな〜、仙人。

そういえばこの前、日比谷シャンテの前で仙人とすれ違った。小柄ながら存在感抜群。美味しいオーラが出てた。仙人というのは慶楽のオーナーシェフのこと。こちらのお方です。よくテレビに出ていらっしゃいますよね。

ああ、それで、えび焼きそばの話に戻るけど、やっぱりすごくうまい。慶楽の常連さんだった作家の池波正太郎は、いつも注文は焼きそばだったんだよね。

昔、「銀座百点」ていう銀座のタウン誌みたいな小冊子に、池波正太郎の日記が連載されていて、いつも「慶楽で焼きそば」と書いてあるのを読んでいた。あのおじさんは慶楽に月４〜５回は行っていたと思う。

その頃まだ私は小学生だったので、慶楽も、池波正太郎の小説も知らなかった。ただ池波さんていうおじさんが何を食べているかは、よく知っていた。ものすごく慶楽が好きで、ものすごく焼きそばが気に入っている人なんだなあと思っていた。

そのことをずっと覚えていて、のちに私は慶楽を訪ねたのだ。それが慶楽との出会い。

あっ、えび焼きそばの話に戻ってないじゃん！　

えび焼きそばはね、もやしはあっためる程度に炒めてあってシャキシャキ。少量のピーマンの細切りがまざってる。エビは片栗粉の衣をまとい、大ぶりでプリプリ。さっぱり味で、ごくゆるめのとろみをつけて仕上げられている。

麺は独特で、麺自体が茶色い。うまみがあり、この麺の油炒めだけで十分に美味しいぐらい。

麺と具は別々に炒めてあり、まざっていない。この麺だと、麺の味をストレートに楽しみたい気持ちも起きるから、別々で正解だ。

お値段は、豚バラ肉ご飯も、えび焼きそばも、千円ぐらい。実に安い。

一品料理は大体2200円ぐらいの物が多い。これも安いよ。すごく美味しいからね。

帰りにいつも、月餅を買う。ハス餡とアズキ餡があるの。私はいつもハス餡。餡が、濃ゆいのにみずみずしくて、素晴らしく美味しい。甘いのにサッパリしてる。どうしてこうなるんだ〜。やっぱり仙人はタダモノではない。

これを書いていていたら、おなかが空いてたまらなくなった。慶楽行きたいな。まだやってないよ。朝の5時だからね。残念。